経営破綻した「ジャパンライフ」の事件の刑事裁判で、元社長に対し執行猶予の付いた懲役2年6か月の有罪判決が下されたという記事。
「経営破綻した健康器具販売会社「ジャパンライフ」の元社長、×××××被告(49)は平成29年、父親の××××元会長らと共謀して磁気治療器のリース契約について債権を購入すれば高配当を得られるなどと勧誘し、23人から合わせて1億1400万円余りを違法に集めたとして出資法違反の罪に問われました。」
「判決で、東京地方裁判所の浅香竜太裁判長は「リース債権に関する契約の内容を理解していたことは明らかだ」と指摘しました。
そのうえで「各地で説明会を開き、老後の健康や生活に不安を抱える顧客の心理を巧みについたり、あおったりする活発な営業活動を繰り返した。全国的な規模で行われた組織的な犯行で、会長とともに会社の顔となって売り上げ向上をけん引する役割を果たした責任は大きい」と述べて、懲役2年6か月、執行猶予5年と罰金200万円を言い渡しました。」
被害者側の弁護士は、刑が軽すぎると批判しています。
「「全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会」の代表を務める石戸谷豊弁護士は「執行猶予がついた判決は被害者にとって受けいれられないというだけでなく、“出資法違反は甚大な被害を出しながら実刑をまぬがれる”という誤った認識を社会にまん延させかねない。現在の罰則は3年以下の懲役や罰金と不当に軽く、同種犯罪の抑止力にもなっていないため、政府には罰則の大幅な引き上げを要望したい」としています。」
法令に従って、登録・届け出などを行っている事業者は、細かいミスでも規制の網にひっかかって、厳しく指導されるのに対し、はじめから、法令無視の会社は、問題が大きくなるまで放置され、しかも罰則も緩いというのは、役所の怠慢でしょう。
こちらは父親である元会長の裁判の記事。2千億円の被害額に対し、立件されたのは千分の1以下の2億円弱です。
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元会長に懲役10年求刑 検察「手口巧妙、悪質」―ジャパンライフ詐欺・東京地裁(時事)
「磁気治療器の販売預託商法を展開したジャパンライフ(東京、破産手続き中)をめぐる巨額詐欺事件で、詐欺罪に問われた同社元会長××××被告(79)の公判が6日、東京地裁(浅香竜太裁判長)であり、検察側は「常習的な犯行で手口も巧妙。悪質だ」として懲役10年を求刑した。」
「起訴状によると、××被告は会社の資金繰り悪化で配当金の支払いや元本返済をできる見込みがないことを隠し、2017年8~12月、顧客20人から契約金として計約1億6560万円をだまし取ったとされる。」
「警視庁などの調べでは、被害総額は約2100億円に上る。」
「桜見る会の招待状に責任」 ジャパンライフで野党追及(2020年9月)(朝日)
「安倍晋三首相(当時)主催の2015年の「桜を見る会」に××容疑者が招かれたとする招待状が顧客勧誘に使われ、安倍首相の招待だったのではないか、と野党側が追及していた。菅義偉官房長官(当時)は××容疑者を招待したかについて、「確認できない」として明らかにしてこなかった。」
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