第一生命営業職員巨額詐欺事件の記事。事件の背景について少し詳しく書いています。
「第一生命によると、元外交員は特に優れた営業職員として「上席特別参与」の地位を与えられていた。7月に懲戒解雇された時には「特別調査役」の肩書も有していた。別の生命保険の営業所幹部は「第一生命に高齢のやり手外交員がいるうわさは聞いていたが、ここまでの特別待遇はうちでは考えられない」と驚く。」
「勤続50年や特別調査役の就任を祝うパーティーには地元政財界の有力者が多く顔を見せた。県議時代に2回出席した周南市の藤井律子市長は「案内が来たから参加した。大きな宴会場が人で埋まり、自分の親世代なのにすごいなと感じた」と影響力を振り返る。
複数の関係者によると、元外交員は地元の金融機関や地元放送局のトップとの親密さをアピール。ある市議は「地方選挙の有力候補の応援もしており、事務所で何度も見掛けた。周南の政治家で名前を知らない人はいない」と話す。
また、大手銀行支店の行員は「県内有力企業の社長室で会った。第一生命の分室には専用の部屋まで用意してあったと聞く」と社内での優遇ぶりに舌を巻く。かつて山口銀行の取締役を務めた経営コンサルタントで作家の浜崎裕治氏は同行幹部と昵懇(じっこん)で銀行内にも影響力があったと指摘。「行員も多くが元外交員から保険に入っていた」と述べる。」
生命保険の営業というのは、結局、商品の中身というより、人脈がすべてということなのでしょうか。そして、人脈を握った従業員に対しては、会社はコントロール不能なのでしょう。