2011年にヒューレット・パッカードが買収した直後に会計スキャンダルが発覚した英オートノミー社の監査をめぐって、デロイトと2人のパートナーに対する英国財務報告審議会(FRC)の懲戒審判が始まったという記事。
Deloitte partners Richard Knights and Nigel Mercer are facing a disciplinary tribunal over their audit of Autonomy
In 2018 the Financial Reporting Council (FRC) announced that five years after launching its investigation into the $5bn (£3.6bn) Autonomy accounting scandal, the audit watchdog alleged that Deloitte failed to properly audit the UK software company.
The complaints were against Deloitte and its partners, Knights and Mercer, along with former Autonomy CFO Sushovan Hussain and former VP of finance Stephen Chamberlain.
審判の初日、FRCは、デロイトは無謀(法律上、故意まではいかないが通常の過失より非難性が大きいという概念のようです)であった、また、パートナーのうちのひとりは、それと知りながら客観性を失っており、オートノミー社の役員と親密になりすぎていたと主張したそうです。
On the first day of the tribunal the FRC has claimed that Deloitte was “reckless” that Knights had “consciously lost his objectivity” and become too close to the Autonomy directors, according to a report from the Financial Times.
このパートナーは、職業的懐疑心の根本的欠如を示しており、会社の決算に異議を唱えることができなかったと、FRCは批判しています。
Knights had shown a “fundamental lack of professional scepticism,” and accused him of failing to question Autonomy’s accounts.
FRCによれば、デロイトの監査は、明らかに、かつ、著しく、期待される基準を下回っていたそうです。
“It is our case that Deloitte’s work fell clearly and seriously below the standards to be expected from it,” the FRC said.
問題のパートナーは、自分がまるで会社の擁護者であるかのような行動と思考を取りはじめ、公正な第三者としての役割を見失っていたとされています。
Knights started to "act and think as if he was himself an advocate for Autonomy. He lost his grip on his role as an impartial third-party auditor.”
デロイトとそのパートナーがこてんぱんに批判されているようです。監査人が会社と近づきすぎるというのは、過去の日本の監査不祥事についてもよく言われていることですが...。
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