グレイステクノロジー(東証1部)のプレスリリース。
不適切会計処理疑惑が昨年11月に発覚し、最初は社内調査で、その後は特別調査委員会で調べていましたが、調査は1月14日時点でも継続しており、期限延長が認められていた2022年3月期第2四半期報告書の提出もさらに遅れるとのことです。
これまでの経緯は...
「特別調査委員会は、2021年11月9日の設置後より、当社の役職員、当社を退職した元従業員及び取引先に対するインタビュー、デジタル・フォレンジック調査、アンケート調査、専用ホットラインの設置等を行い、当社も全面的に協力してまいりました。しかしながら、2021年12月26日、特別調査委員会より、本件調査の過程で、元代表取締役及び元取締役が関与する重大な経営者不正が発見されたとの報告がありました。
特別調査委員会の報告によれば、①架空売上を計上し、その架空取引に係る売掛金を当社役職員の自己資金を用いて仮装入金等していたこと、②売上の前倒計上をしていたこと、③利益操作目的で架空外注費を計上していたこと、④前記①ないし③を実現する手段として偽装工作している状況が多数発見されたとの報告を受けております。」
前期決算では、売上高の半分超が架空売上だったようです。
(上記プレスリリースより)
入金があったからといって、売掛金が実在したとはいえないということでしょう。数億円程度であれば、富裕層の個人なら、調達できる金額です。粉飾隠し(それによる株価維持)のためなら自己資金による架空入金くらいやりかねません。一部を原価などとして還流させていれば、資金負担はそれほど大きくはならないでしょう。
ちなみに、会計監査人は新日本です(2022年3月期第1四半期)。「偽装工作している状況が多数」とのことなので、会社にまんまとだまされてしまったのでしょうか。
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