金融庁は、(株)リソー教育が、重要な事項につき虚偽の記載がある有価証券報告書及び四半期報告書を提出したとして、同社に対する課徴金納付命令を決定しました(2014年4月21日付)。
具体的には以下のような手口の虚偽記載です。
「被審人は、学習塾の経営及び家庭訪問による学習指導業務等を行っていたところ、毎月の授業料の請求等をもって計上した売上について、本来であれば、事業年度末において未実施の授業数に対応する入金分を前受金として処理した上で、売上を取り消すべきであったにもかかわらず、授業料の返還義務が発生しない当日欠席が多数あったなどと仮装することにより、売上を過大に計上するなどした。また、被審人の子会社において、無料で実施した授業や授業料単価を値引きした契約分について、正規の授業料単価に基づき算出した金額により、売上を過大に計上するなどした。」
純資産への影響額でみてみると、「連結純資産額が2,533百万円であるところを5,651百万円と記載」(2013年2月期)となっています。
課徴金の金額は、4億1,477万円です。
リソー教育、過大分の授業料返還へ 金融庁は課徴金命令(朝日)
単に虚偽記載していたというだけでなく、顧客をだまして、返金すべき授業料を返金していなかったという不祥事です。今後返していく金額も相当大きなものとなっているようです。
「・・・本来は徴収できない授業料も売上高として見積もっていた。リソーは、取りすぎた授業料が最大2万人、約20億円にのぼるとみており、今後返金に応じる。
リソーによると、今月下旬から関係する保護者に書類を送り、取りすぎていた授業料について説明する。請求があれば、すべて応じる方針という。・・・」
リソー教育、資本準備金16億円取り崩し(日経)
金融庁による課徴金納付命令の決定について(PDFファイル)
過年度に係る有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度に係る決算短信等(訂正版)の公表について(PDFファイル)
監査人も交代するようです。
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
昨年3月に摘発されたこちらの会社はまだまだねばっているようです。
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日本風力開発株式会社に係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る金融商品取引法違反審判事件の第2回審判期日開催について(金融庁)
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