東芝が、米原発子会社ウエスチングハウス株式3%を、IHIから買い取るという記事。買い取り金額は約189億円。
「株主資本と純資産には一定程度の減少が生じる見込みとしている。」
「今回の買い取りは、IHIが持ち分を東芝に買い取るよう請求できる権利(プット・オプション)を行使するもの。」
非支配株主に資本(純資産)を払い戻す形になるので、買い取り金額だけ純資産は減少します。株主資本への影響はよくわかりませんが、連結上、ウエスチングハウスに対する非支配株主持分の簿価がかなり減っているのであれば、それを上回った金額で買い取ることになるのでしょうから、株主資本も減るのでしょう(189億円に近い金額?)。
買い取るのは5月になるそうです。
(プットオプションの行使による買い取りということですが、米国会計基準で、買い取り日までオプションについて何か会計処理すべきなのかどうかはよくわかりません。)
株式会社IHIからのウェスチングハウス社出資持分の取得について(東芝)(PDFファイル)
「現在持株会社の株主構成は、当社87%、カザフスタン共和国の国営企業であるカザトムプロム社10%、 IHI3% (以下、カザトムプロム社と IHI を合わせて、非支配株主) となっています。 非支配株主は、当社とのプットオプション契約に基づき、当社にその保有する持株会社株式を所定の条件で譲渡することができる権利を有しております。 カザトムプロム社及びIHI は、契約上2017年10月1日からこのプットオプションの行使が可能となりますが、当社と IHI との契約により、一定の条件を満たした場合には、 IHI は早期に行使可能となっており、今般、 IHI は同契約に基づいてプットオプションを行使しました。」
ということで、IHIだけでなく、残りの10%を保有するカザフスタンの国営企業からも、今後プットオプション行使があるかもしれません。
財務への影響については...
「連結貸借対照表の株主資本及び純資産において、 影響額については現在算定中であるものの一定程度の減少が生じる見込みです。」
「(注3) 連結子会社株式の追加取得となるため、追加取得株式とそれに対応する持分 (追加取得分)とを相殺消去し、差額については「のれん」ではなく、「資本剰余金」に影響を与えます。」
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