分配可能額を超えた自己株式の取得に関する外部調査委員会設置のお知らせ(PDFファイル)
エックスネット(東証スタンダード)のプレスリリース(2024年5月7日)。
分配可能額を超えて自己株式を取得してしまったそうです。
「当社は、2024年4月30日開催の取締役会において、自己株式の取得(以下「本自己株式取得」)について決議し、2024年5月1日付「自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得結果及び自己株式取得終了、並びに親会社、主要株主、及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」のとおり、2024年5月1日に本自己株式取得を完了いたしましたが、今般、本自己株式取得は、結果として会社法及び会社計算規則により算定した分配可能額を超過していることが判明いたしました。」
原因の解明や今後の対応などの検討のため、外部調査委員会を設置するそうです。
自己株式取得に関するプレスリリース。
自己株式の取得及び自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付けに関するお知らせ(会社法第 459 条第1項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得及び自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付け)(2024年4月30日)(PDFファイル)
「このたび当社は、当社の親会社である NTT データ(注)から、今後の提携関係について、両社の発展を見据えたあり方を当社普通株式の全株の売却と新たな業務提携の推進を前提として検討したい旨の申し入れを受けました。その新たな関係構築に向け、同社の売却意向を踏まえて、当社は当該売却による株式市場での需給への影響、当社の財務状況・資本
政策への影響について慎重に検討してまいりました。その結果、株式市場での当社株式の大量の売出しによる株式市場における需給の悪化を通じた株主様への影響を軽減する観点、資本効率の向上の観点、株主還元の実現の観点、機動的かつ安定的な事業運営の実現を図る観点、NTT データ及びその親会社である株式会社 NTT データグループ(以下、「NTT データグループ」といいます。)と当社少数株主との間の親子上場関係に基づく潜在的な利益相反構造の解消の観点から、NTT データによる売却に合わせ、自己株式の取得(以下「本自己株式取得」といいます。)をおこなうことが最適な方法であるとの結論にいたりました。」
素人考えでは、自己株式を取得した実質的な相手先が、NTTデータであることがはっきりしているわけですから、取引を取り消せばよいと思うのですが...。
会社法に違反して、勝手に会社の資本を払い戻すのはまずいでしょう。しかも、払い戻した相手は親会社です。
会計監査人はあずさ監査法人のようですが、自己株式取得が急に決まった話であったなら、チェックする時間はなかったかもしれません(かつチェックする義務もない)。