会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

立件額計1億7390万円 唐津信用金庫横領事件、元支店長の被告に懲役6年 佐賀地裁判決(佐賀新聞より)

立件額計1億7390万円 唐津信用金庫横領事件、元支店長の被告に懲役6年 佐賀地裁判決

不正融資を繰り返して業務上横領と詐欺の罪に問われた唐津信用金庫の元支店長の刑事裁判で、実刑判決が下ったという記事。立件された額は、計1億7390万円とのことです。

「判決などによると、被告は2015年~21年、ギャンブル費用や不正融資の穴埋めで、知人に名義貸しを依頼虚偽の書類を作成してローンを組み、被告が管理する口座へ入金させる手口で多額の現金の詐取を繰り返した。」

判決では「5年以上、30回にわたって不正融資を繰り返した常習性も認められる」とされたそうです。

当金庫元職員の不祥事件に関する判決について(9月22日)(唐津信用金庫)

「この元職員は2021年4月9日に公表した不祥事件の当事者であり、当金庫の刑事告訴を受けて、2022年2月14日に唐津警察署に詐欺の容疑で逮捕、2022年3月8日に同警察署に業務上横領の容疑で再逮捕され、佐賀地方裁判所において公判中でありました。」

次は、発覚したての金融機関不祥事。

滋賀銀行の元行員、顧客の口座などから8555万円着服 投資や遊興費に充てる(京都新聞)

「滋賀銀によると、男性は大阪支店(大阪市)の渉外担当だった2016年11月から、定期預金作成の名目で顧客から預かった書類を使って顧客の口座から現金を引き出したり、架空の融資手数料を請求したりして着服していた。京都支店(京都市下京区)と水口支店(滋賀県甲賀市)でも同様の手口で着服を繰り返し、投資や飲食などの遊興費、カードローンの返済に充てていた。口座に戻していた分を除く実質被害額は2699万円になるといい、滋賀銀が全額弁済した。」

8555万円というのは累計額なのでしょう。不正でできた穴を別の不正でふさぐという自転車操業だったのでしょう。

元行員による不祥事件の発生について(滋賀銀行)

これも、横領事件の裁判の記事ですが、こちらは執行猶予がついています。

マンション元管理人4200万円の着服認める 修繕積立費など 「通帳の写し偽造、横領繰り返した」鹿児島地裁(南日本新聞)

「判決理由で此上裁判官は「虚偽の取引内容が記載された通帳の写しを偽造して発覚を防ぎ、横領を繰り返した」と指摘。約4200万円の着服を自認し、住民らでつくる管理組合に500万円以上を弁済しているなどとして、執行猶予付きとした。」

立件されたのは、計約148万円だけだったようです。民事の損害賠償請求訴訟の判決では、被害額約4200万円の支払いを命じられたそうです。

やはり、通帳のコピーだけでチェックするのは、あぶないようです。

次は、金額は約124万円とたいしたことありませんが、学生を巻き込んだのが罪が重いといえます。

筑波大助教を懲戒解雇 学生巻き込み架空請求(茨城新聞)

「同大によると、助教は2014~19年度の6年間、学生を非常勤職員として雇用し、給与を架空請求し自身に渡すよう指示した。

さらに、出張で自家用車を使用したのに公共交通機関を利用したとうその申請をして、数回にわたり過大な旅費を支出させた。大学が学生に支払った旅費を自身に還流するように指示した。現在は全額が返還されたという。」

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