船井電機が、2016年4~6月期四半期報告書の提出期限の再延長を申請したという記事。
「海外子会社のP&FUSAなどで、カナダでの税金未払いや販売協力金の計上漏れが明らかになっていた。そのため、船井は16年4~6月期報告書の提出期限の延長を関東財務局に申請し、9月15日までの延長が認められていた。
調査を進めたところ、修正の対象となる金額が約16億円から約24億円に拡大。対象期間も当初の14年3月期~16年3月期の3年間から、11年3月期~16年3月期の6年間に広がった。」
当然、過年度決算の訂正報告書も提出できなかったということになります。
同社は連続して赤字を出しており(2015年3月期のみ若干黒字)、24億円ぐらいでどうにかなる状況ではなかったと思われます。どういう事情があったのでしょうか。
過年度の決算における不適切な会計処理の判明に関する経過事項及び平成 29 年3月期第 1 四半期報告書の提出期限延長(再延長)に関する承認申請書の提出決定に関するお知らせ(船井電機)(PDFファイル)
会社の発表資料によれば、修正額のうち期ずれの部分があるので、影響の累計額としては、16億円程度のようです。
「修正対象金額約 24.1 億円のうち、約 8.3 億円が計上時期ずれ(誤った時期に計上された費用等)の金額、約 15.8 億円が計上漏れ(新たに計上すべき費用等)の金額となるため、累計損益に与える実質の影響額は約 15.8 億円となります。 」
訂正後も2015年3月期の黒字を維持できるかどうかで、悪質度の印象がだいぶ変わります。
修正項目には「過年度のカナダでの税務調査による未払税金の修正」というのもあります。税務調査の結果がどうだったかぐらい、現地監査人は見てくれないのでしょうか。
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