金融庁の証券取引等監視委員会は、株式会社メディビックグループに係る有価証券報告書等の虚偽記載について検査した結果、法令違反の事実が認められたとして、課徴金納付命令発出の勧告を行いました(2016年9月30日付)。
勧告された課徴金の金額は、1億1,333万円です。
「連結子会社と他社の間で開発権の譲渡契約が成立したように装い、また、販売代金の回収が困難となった商品売買取引について代金が回収できたように装うことによって売上を過大に計上するなどして...「重要な事項につき虚偽の記載」がある...有価証券報告書等を関東財務局長に提出した」などとされています。
影響額は2014年12月期が「連結当期純損益が▲872百万円であるところを▲356百万円と記載」「連結純資産額が392百万円であるところを908百万円と記載」などとなっています。
この会社は、10月6日に上場廃止予定となっています。直近の四半期レビューは結論不表明、有報の訂正報告書の監査も意見不表明です。
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当サイトの関連記事(上場廃止について)
(直近の四半期決算(2016年6月)では、純資産が△176,734千円です。1億円の課徴金は回収できないかも)
不正発覚をきっかけに監査人も退任しています(2016年6月)。監査人からは、退任理由の中で強烈なことをいわれています(一種の決まり文句といえます)。
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当サイトの関連記事(監査人退任について)
会社のプレスリリース。
証券取引等監視委員会による課徴金納付命令の勧告について(PDFファイル)
メディビックグループに課徴金1.1億円 監視委勧告(日経)
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