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大臣発言後のIFRS動向は――ASBJがセミナー開催(@ITより)

大臣発言後のIFRS動向は――ASBJがセミナー開催

7月19日に開催されたASBJのセミナーの模様を伝える記事。

金融庁の企業開示課長やASBJ委員長が講演したそうです。

順序は逆になりますが、ASBJの西川委員長の講演では、以下のようなASBJが現在開発中の基準についての解説が行われたようです。

・社内開発費の資産計上

「論点になっているのは、一定の要件を満たす社内開発費について、IAS第38号と同様に資産計上するかどうか。西川氏は「現在、連結先行(連結は資産計上、個別は費用処理)する案と、費用処理(連結個別とも費用処理)する案を中心に検討中」と説明した。」

・のれん

「西川氏によると、ASBJは現在、「連結先行(連結は非償却処理、個別は費用処理)する案と、現時点では結論を出さず償却処理を継続する案を中心に検討中」と説明した。」

・退職給付

「西川氏は「未認識項目の負債計上の個別財務諸表における取り扱いについて、慎重に対処する必要があるとの意見があり、連結先行も含め何らかの激変緩和の措置が必要かどうかを検討中」とした。」

連単分離は選択肢になっていないのでしょうか。

金融庁の古澤企業開示課長の方は、IFRSを巡る動向について述べています。

「古澤氏は講演の最後に「合同会議でも議論があったが、IFRSの強制適用が延期されたというのは(報道の)ミスリーディング。そもそも適用するかどうかを2012年に議論することになっている。その点についてはあらためて言いたい」と話した。」

たしかに、2009年6月の「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書(中間報告)」では、「様々な考慮要素の状況次第で前後することがあり得ることに留意する必要があるが、IFRSの強制適用の判断の時期については、とりあえず2012年を目途とすることが考えられる」とされています。「状況次第」「とりあえず」「目途」「考えられる」というように、2012年という時期自体についても言質をとられないような表現になっています。

マスコミや監査法人や企業が、勝手にフライングしたと言いたいのでしょうか。

金融庁、企業開示課長が交代(@ITより)

古澤課長は在任期間約1年で交代だそうです。
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