豊中市国有地問題は、土地を買ったら変なものが埋まっていたというリスク(売却側は相場より著しく低い価格でしか売れないリスク)の話ともいえますが、こちらは、土地を買ったつもりが、架空取引だったという例を取り上げた記事。あのアパホテルがだまされたのだそうです。
「宮田容疑者らは、13年6月頃から動き出し、APAの仲介業者に、物件購入を持ちかける。
所有者はSY氏だが既に死去。相続したのは、その息子のSS氏とSK氏の兄弟。両氏は、ダイリツ(宮田容疑者が代表を務める上野の不動産会社)に売却することで合意している。ただ、ダイリツは中間登記を省略(登記には登場せず、直接の売主にはならない)し、千代田区のK社に売却するので、APAはK社からの購入になる――。
不動産登記簿謄本上の流れは、SS氏とSK氏がまず相続して所有権登記。それをK社で購入の上、APAに売却する。」
「価格は12億6000万円で契約締結日と決済日は、13年8月6日に決まった。
同日午前12時、メガバンクの赤坂見附支店に一堂が会した。大正15年生まれのSS氏(当時87歳)と昭和4年生まれのSK氏(同84歳)、ダイリツ代表の宮田容疑者、K社代表、APAから受任を受けた司法書士。他に、双方から弁護士、司法書士などが立ち会い、売買契約が成立し、APAからK社への支払いがなされ、法務局に登記が申請された。
このSSとSKの両氏が、宮田容疑者から依頼を受けた「成りすまし犯」だった。APAサイドは本人確認を住民基本台帳カードで行うが、実は、これが偽造されたものだったのだ。不動産権利書、固定資産評価証明書、印鑑証明書など契約に必要な書類もすべて偽造だった。
契約が成立し、振込が完了した時、数十万円から数百万円で雇われるという成りすまし犯の2人はホッと胸をなで下ろす。宮田容疑者ら地面師グループ(どこまで仲間かは現段階では不明)は、小躍りして喜んだに違いない。」
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