外食大手「コロワイド」が、会計評論家の細野祐二氏と新潮社を名誉毀損で訴えていた裁判で、東京地裁が名誉毀損を認め、計440万円の支払いと記事の一部削除を命じたという記事。
「判決によると、2020年7月、「デイリー新潮」に、コロワイドが最低427億円の連結債務超過状態にあり、監査法人に抵抗したなどとする記事が掲載された。坂本裁判長は「経営状態が危機的状態にあり、不公正な行動をする企業であるとの印象を与える」とし、名誉回復のため、関係部分の削除命令が必要と判断した。」
新潮社は控訴する方針だそうです。
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のれんの評価について書いていました。債務超過は、のれんを減損処理したらそうなるという話です。
(再掲)コロワイド、大戸屋プロキシーファイトに敗れて…前門の虎と後門の狼(デイリー新潮)
判決でどの部分が削除を命じられたのかはわかりませんが、記事を読む限りでは、細野氏が独自の計算でのれんの価値なしとしている部分は、あたっているかどうかは別として、正当な論評の範囲だと感じました。ただし、少し断定的に書きすぎているのかもしれません。また、監査人交代(あずさ→トーマツ)とからめている箇所は、根拠が薄弱な決めつけのように思われます。