OECDコーポレートガバナンス委員会による市中協議文書「G20/OECDコーポレートガバナンス原則の見直し」の公表について
金融庁のウェブサイトによると、OECDコーポレートガバナンス委員会(「CG委」)が、「G20/OECDコーポレートガバナンス原則の見直し」と題する市中協議文書を、9月19日に公表しました。
「本市中協議文書は、2015年以来となるG20/OECDコーポレートガバナンス原則の見直しに向け、CG委の議論を踏まえ作成されたものです。原則見直しの論点は多岐にわたり、ESG上のリスク管理、デジタル化への適応、企業オーナーシップ・集中化における変化、機関投資家とスチュワードシップの役割を含んでいます。」
何年か先の日本のコーポレートガバナンス・コードにも取り入れられるのでしょうか。
OECDのプレスリリース。
Public Consultation on the Review of the G20/OECD Principles of Corporate Governance
OECDの責任者のコメント
How can good corporate governance help strengthen the corporate sector?(PDFファイル)
昨年、OECDは、「The Future of Corporate Governance in Capital Markets Following the COVID-19 Crisis」と「 2021 edition of the OECD Corporate Governance Factbook」という2つの報告書を公表しました。
この2つの報告書に基づき,以下の10の優先課題に焦点をあてることを決定したとのことです。
These two reports guided the decision to focus on the following 10 priority issues in the revision:
- Corporate ownership and increased concentration 企業オ-ナーシップと集中化の高まり
- The management of environmental, social and governance (ESG) risks ESGリスクの管理
- The role of institutional investors and stewardship 機関投資家とスチュワードシップの役割
- The growth of new digital technologies and emerging opportunities and risks 新しいデジタル・テクノロジーの成長と新たな機会・リスク
- Crisis and risk management 危機・リスク管理
- Excessive risk taking in the non-financial corporate sector 非金融部門における過度なリスク・テーキング
- The role and rights of debtholders in corporate governance コーポレートガバナンスにおける債権者の役割と権利
- Executive remuneration 役員報酬
- The role of board committees 取締役会における委員会の役割
- Diversity on boards and in senior management 取締役会とシニア・マネジメントにおける多様性
6分ほどの解説動画があります。