家電量販大手ノジマの社長がスルガ銀行副会長(非常勤)を辞任したという記事。
「これに伴い、スルガ銀はノジマの関連会社から外れる。ノジマは2019年5月にスルガ銀と業務提携し、同年10月に18.5%の議決権を持つ筆頭株主となった。20年6月には野島氏がスルガ銀副会長に就任し、関連会社として経営再建を支援してきた。」
このケースは、影響力基準により、議決権は20%未満だが、役員の兼任ということで、関連会社になっているのだと思います。
したがって、副会長を辞任すれば、関連会社から外れるというのは、たぶん正しいのでしょう。しかし、副会長に就いていたということは、業務提携の際にノジマからスルガ銀行への役員の派遣を双方約束していたということでしょう。役員を派遣する権利がノジマ側にまだ残っているのであれば、実質的に影響力は存続しているわけですから、関連会社のままのようにも思われます。
当社取締役兼代表執行役社長野島廣司のスルガ銀行株式会社取締役副会長の辞任及び持分法適用関連会社の異動(適用除外)に関するお知らせ(ノジマ)(PDFファイル)
「当社は、2019 年 10 月にスルガ銀行の議決権比率 18.52%の株式を保有し、2020 年 6 月 26 日に、当社の野島廣司取締役兼代表執行役社長が同行の取締役副会長に選任され、同行は当社の持分法適用関連会社となりましたが、本日、当社の野島廣司取締役兼代表執行役社長が、スルガ銀行の取締役副会長を辞任したことから、スルガ銀行が当社の持分法適用関連会社から適用除外となりました。」
スルガ銀行、「かぼちゃ」の次は「アパマン」の試練
シェアハウス融資の“徳政令"を経て次なる難題(東洋経済)
「スルガ銀行が抱える不正融資問題が「第2幕」へと突入した。
これまではもっぱら2018年に発覚したシェアハウス向け融資をめぐる不祥事への対応だったが、1棟の投資用アパート・マンション向け融資(アパマンローン)においても、物件オーナーの間で対応を求める声が高まっている。スルガ銀行のアパマンローンの融資額はシェアハウスよりもはるかに多い。元本カット(債務の減免)などの対応を迫られれば、深刻な経営問題へと発展する可能性がある。」
持分法から早く外したくなるのもわかります。
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