原発事故関連の工事をやっている清水建設JVの所長が架空請求を行っていた疑惑に関する記事。
「清水建設の男性職員A氏(58歳)が東京都内の社員寮の一室で死亡しているのが発見されたのは、9月8日の朝のことだ。
A氏は、東京電力福島第一原子力発電所内の工事を請け負う作業所の所長を務めていた。下請けのB社と共謀し、作業費用として約3900万円を架空請求した疑いで、社内調査を受けている真っ只中の不可解な「急死」だった――。」
うわさ話のレベルですが、単なる個人的な不正ではない可能性もあるようです。
「県内で作業している建設会社役員が言う。
「ああいう世間に露見したケースは相当な『イレギュラー』です。第一原発も含め、復興作業の現場は余りにも広大なので、国や県も、とてもではないがチェックしきれない。
他にも作業車両のリース代を水増ししたり、請求時に除染した面積を実際より広く報告したりすることは日常茶飯事です。こうした不正は、作業に携わる人間のあいだでは『錬金術』と呼ばれ、みんな悪びれる風もない」
ジャーナリストの伊藤博敏氏が指摘する。
「あくまで推測ですが、水増し請求で作られたカネは、現地での利害関係の調整に使われていたのではないでしょうか。
たとえば、県議や市議、はては難癖をつけてくるような暴力団関係の人間まで、工事に口出しをしてくる人間の調整をする『サバき』を行う業者が、地域ごとに存在している。そうしたサバき業者を通じて、不正なカネが流れた可能性もある。
もともと、原発の多い福島はゼネコンと地元建設業者の談合秩序が長らく保たれてきた土地です。しかし、'00年代に談合摘発が連続して起き、ようやく競争原理が導入された矢先に震災という緊急事態が発生して、ゼネコンと地元業者の不透明な関係が再び強まっています」
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会社は資金の使途先などの全容の解明に向けた調査を継続するといっています。会計監査人もよく調べるべきでしょう。(とはいっても、できることに限度があるので、深入りしない方がよいかもしれませんが)
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