金融庁の証券取引等監視委員会は、金融商品取引法違反(虚偽有価証券報告書提出)の嫌疑で、ソルガム・ジャパン・ホールディングスとその実質的経営者ら3名を、東京地方検察庁に告発しました(2019年3月20日付)。
「犯則嫌疑者らは、共謀の上、犯則嫌疑法人の業務及び財産に関し、平成29年6月30日、...同法人の平成28年4月1日から平成29年3月31日までの連結会計年度につき、営業活動によるキャッシュ・フローの額が負の9億6625万8000円(1000円未満切捨て)であったにもかかわらず、11億円の借入金をスーパーソルガム種子の売上代金と偽装する方法により、営業活動によるキャッシュ・フローの額を正の1億3374万1000円と記載するなどした連結キャッシュ・フロー計算書を掲載した有価証券報告書を提出し、もって重要な事項につき虚偽の記載のある有価証券報告書を提出した。」
ということで、めずらしいキャッシュフロー計算書の粉飾事例です。
当サイトの関連記事(強制捜査時)(前受金が大幅増になっていることなどについてふれています。)
その2(続報)
キャッシュフロー粉飾の疑い 監視委、初の告発(日経)
「同社が粉飾していたのは決算の項目のうち営業キャッシュフロー(CF、営業活動で生じた現金収支)で、監視委によるとCFの粉飾での告発は初めて。」
「監視委によると、同社は17年3月期の連結決算で、営業CFが実際は約9億6千万円のマイナスだったのに、約1億3千万円のプラスだと偽った有報を関東財務局に提出した疑いが持たれている。同社は複数の会社から借りた資金を、同社の製品の売上代金と偽って計上するなどしていたという。
同社が上場していたジャスダックでは営業利益と営業CFが5期連続で赤字・マイナスの場合上場廃止となる。同社は13年3月期からいずれもマイナスの状態が4期続いていた。監視委は同社が上場廃止を回避するために粉飾決算をしたとみている。」
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