会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

低価格デジカメ撤退を余儀なくされた オリンパスのお粗末在庫管理

低価格デジカメ撤退を余儀なくされたオリンパスのお粗末在庫管理

オリンパスが低価格帯のデジカメから撤退することを決めた背景のひとつには在庫管理の失敗があるという記事。記事によるとオリンパスのデジカメ在庫は同業他社より1ヶ月分ほど多いそうですが、それは新しく導入したシステムが原因だそうです。

「なぜデジカメの在庫が積み上がったのか。

その理由について、あるオリンパスの関係者は「11年に新しい需給予測システムを導入したせいだ」とぼやく。

約2年をかけて導入したカナダのソフトウェア会社製のシステムにつぎ込んだ費用は約10億円。世界各地の販売会社や東京・八王子のオリンパスイメージング社の経営企画本部などに端末が設置された。営業現場の声をすぐに製造現場に反映し、在庫を削減することが目的だったという。

だが、システムが稼働してみると、当初の目的とは裏腹に在庫は膨れ上がっていく。というのも、各地の営業担当者が端末に入力した販売計画を合計し、生産計画として工場に発注する仕組みだったからだ。前出の関係者は「営業の予測を足し算して生産量を決めたら、在庫が増えるのは当然だ」とあきれる。

さらに、イメージング社の経営企画本部が、営業担当者が入力した販売計画をチェックして「もっと努力しろ。前年よりも実績を上げろ」とハッパをかけていた。

かくして、実際の需要からかけ離れた量のデジカメが生産され、過剰な在庫が生まれたのだという。」

販売目標と販売見込の違いは、システムでは自動調整できないのでしょう。
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