◆今週の秀句/高橋正子選◆
○3月4日~3月10日
★切りてなお椿一枝にあるちから/小川和子
椿の枝を一枝切る。もちろん花をつけてである。切り取った枝であるのに、却って椿の花が生き生きとしてくる。「枝のちから」がそうさせる。(高橋正子)
○2月26日~3月3日
★店先の竹筒に挿し早桜/祝恵子
竹筒に挿されている早桜が、すっきりとして潔い。店先なのでさほど気取るものではないが、庶民的な風流心が見える。(高橋正子)
◆今日の秀句/高橋正子選◆
3月14日
★肥料袋土に置かれて春の畑/祝恵子
3月14日
★山葵田の水すみずみに流れ行く/小口泰與
3月13日
★日の庭に鳥の集まりクロッカス/小口泰與
「クロッカス」という言葉の音の響きがこの句を生きいきとさせている。うららかな日差しに地にはクロッカスと小鳥が遊ぶ。明るく穏やかな光景を見る。(高橋正子)
3月12日
★幼子の吹き出す虹色シャボン玉/祝恵子
3月11日
★木蓮の芽のかしましき陽射しかな/桑本栄太郎
3月10日
★水温む鍬先光るまで洗う/古田敬二
鍬を使ったあとは、着いた土を水で洗い落としておく。使う水も温んで、勢い、鍬先が光るまで洗ってしまった。水温むことも生活のなかの喜び。(高橋正子)
○3月9日
★梅咲けるひとつふたつと晴るる日に/川名ますみ(信之添削)
○3月8日
野の池や鳥帰りたる静けさに/河野啓一
○3月7日
★切りてなお椿一枝にあるちから/小川和子
椿の枝を一枝切る。もちろん花をつけてである。切り取った枝であるのに、却って椿の花が生き生きとしてくる。「枝のちから」がそうさせる。(高橋正子)
○3月6日
★御岳の遠望さんしゅゆ開く日に/古田敬二
木曽の御岳が遠望され、ここに早春の花のさんしゅゆが開き始めた。御岳はまだ雪を冠っているだろう。雪の白さ、山の青さに、さんしゅゆの黄色が澄んであざやか。早春ここにあり。(高橋正子)
○3月5日
★畑中の紅梅あかり遠くまで/津本けい
○3月4日
★雲去れば真っ先に陽を金盞花/津本けい
金盞花のオレンジ色の花は、日本の色というより、アジア的な、密教的な色という印象がしてインパクトが強い。雲が去れば、真っ先に陽を受けたようにかがやく。(高橋正子)
○3月3日
★風光る真っ直ぐ長き飛行機雲/高橋秀之(正子添削)
○3月2日
★枯れしものまず伏してから葦芽ぐむ/古田敬二
○3月1日
★店先の竹筒に挿し早桜/祝恵子
竹筒に挿されている早桜が、すっきりとして潔い。店先なのでさほど気取るものではないが、庶民的な風流心が見える。(高橋正子)
○2月29日
★雨止んで白木蓮の芽のあまた/小西 宏
句意のよく通る句。雨が止んだばかりの空にぞくぞくと白木蓮の芽が見える。尖った花芽からはやがて鮮やか白木蓮が咲くだろうと、楽しみにする気持ちが読める。(高橋正子)
○2月28日
★放射線科の窓の囀り吾がものに/川名ますみ(正子添削)
「放射線科」が「囀り」と取り合わせられて面白い効果を出している。放射線科の無機質で、目に見えないもののなかにいる多少の緊張に、窓の囀りがなんとも嬉しい。(高橋正子)
○2月27日
山占めてビニールハウスが春光に/津本けい(正子添削)
○2月26日
★水音の春の小川でありにけり/桑本栄太郎
▼伝言などは、下の<コメント欄>にお書きください。
○3月4日~3月10日
★切りてなお椿一枝にあるちから/小川和子
椿の枝を一枝切る。もちろん花をつけてである。切り取った枝であるのに、却って椿の花が生き生きとしてくる。「枝のちから」がそうさせる。(高橋正子)
○2月26日~3月3日
★店先の竹筒に挿し早桜/祝恵子
竹筒に挿されている早桜が、すっきりとして潔い。店先なのでさほど気取るものではないが、庶民的な風流心が見える。(高橋正子)
◆今日の秀句/高橋正子選◆
3月14日
★肥料袋土に置かれて春の畑/祝恵子
3月14日
★山葵田の水すみずみに流れ行く/小口泰與
3月13日
★日の庭に鳥の集まりクロッカス/小口泰與
「クロッカス」という言葉の音の響きがこの句を生きいきとさせている。うららかな日差しに地にはクロッカスと小鳥が遊ぶ。明るく穏やかな光景を見る。(高橋正子)
3月12日
★幼子の吹き出す虹色シャボン玉/祝恵子
3月11日
★木蓮の芽のかしましき陽射しかな/桑本栄太郎
3月10日
★水温む鍬先光るまで洗う/古田敬二
鍬を使ったあとは、着いた土を水で洗い落としておく。使う水も温んで、勢い、鍬先が光るまで洗ってしまった。水温むことも生活のなかの喜び。(高橋正子)
○3月9日
★梅咲けるひとつふたつと晴るる日に/川名ますみ(信之添削)
○3月8日
野の池や鳥帰りたる静けさに/河野啓一
○3月7日
★切りてなお椿一枝にあるちから/小川和子
椿の枝を一枝切る。もちろん花をつけてである。切り取った枝であるのに、却って椿の花が生き生きとしてくる。「枝のちから」がそうさせる。(高橋正子)
○3月6日
★御岳の遠望さんしゅゆ開く日に/古田敬二
木曽の御岳が遠望され、ここに早春の花のさんしゅゆが開き始めた。御岳はまだ雪を冠っているだろう。雪の白さ、山の青さに、さんしゅゆの黄色が澄んであざやか。早春ここにあり。(高橋正子)
○3月5日
★畑中の紅梅あかり遠くまで/津本けい
○3月4日
★雲去れば真っ先に陽を金盞花/津本けい
金盞花のオレンジ色の花は、日本の色というより、アジア的な、密教的な色という印象がしてインパクトが強い。雲が去れば、真っ先に陽を受けたようにかがやく。(高橋正子)
○3月3日
★風光る真っ直ぐ長き飛行機雲/高橋秀之(正子添削)
○3月2日
★枯れしものまず伏してから葦芽ぐむ/古田敬二
○3月1日
★店先の竹筒に挿し早桜/祝恵子
竹筒に挿されている早桜が、すっきりとして潔い。店先なのでさほど気取るものではないが、庶民的な風流心が見える。(高橋正子)
○2月29日
★雨止んで白木蓮の芽のあまた/小西 宏
句意のよく通る句。雨が止んだばかりの空にぞくぞくと白木蓮の芽が見える。尖った花芽からはやがて鮮やか白木蓮が咲くだろうと、楽しみにする気持ちが読める。(高橋正子)
○2月28日
★放射線科の窓の囀り吾がものに/川名ますみ(正子添削)
「放射線科」が「囀り」と取り合わせられて面白い効果を出している。放射線科の無機質で、目に見えないもののなかにいる多少の緊張に、窓の囀りがなんとも嬉しい。(高橋正子)
○2月27日
山占めてビニールハウスが春光に/津本けい(正子添削)
○2月26日
★水音の春の小川でありにけり/桑本栄太郎
▼伝言などは、下の<コメント欄>にお書きください。