家内が握っている

若いころ
まだ長男が小さいころ

夫はまるで自慢のように

家内が握っているから

そう言った

トヨタの車屋さんがわざわざわたしに

奥さん　1台お願いしますよ

って言っても意味がわからなかった

なにも握ってなんかない
握るものなんか渡されていない

毎月の生活費も
銀行引き落としの水道光熱費は
ボーナスで補てんしないと足りない

それで当たり前

なのに夫はボーナスは儲け
ぐらいに思っていて
自由に使えるお金と勘違いしていた

月々の支払いが足りなくなると

やりくりはおまえに任せてある
ちゃんと計算してるんじゃないのか！

と怒った

任せられてなんかない
計算しても計算通りにお金を置いておかなければ
足りないのが当たり前

計算するだけでお金がわいてくるのなら
毎日計算してやる！

意味がわからない

家計ですら任せられなかったのではないか

なのにいくらこんな小さな会社とはいえ

一会社の経営をわたしの肩に全部乗せようとした

さっぱり意味がわからない