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毎日昼夜問わず降り続けた激しい雨が止んだのは昨夜の8時位だったと思う。ガラス窓越しに月明かりが射し始めた。『おお、お月さまだ』と思わず口にした。月の回りの黒い雨雲は素早く通り過ぎて行く。まるで、お月さまがフルスピードで飛んでるかのような錯覚に陥ってしまいそうだ。
7月4日が満月なので昨夜の月齢は13日目と言う事になる。久しぶりのお月さまの出現に庭を眺めると、背の高いダリアの花が月影に照らされていた。その中の背の低い赤いダリアは残念ながらお月さまの目には止まらなかったようだ。
遠くに雷鳴が聞こえる。それにしても、満月並みの明るさではないか。もしも、天国に『はしちゃん』が居るとすれば、久しぶりに切れた雨雲の間から青いという地球を覗いているかもしれない。それとも、こうやって私のように夜空のお月さまを惚れぼれと地上から見上げているかもしれない。
つらつらと思い巡らして間もなく、激しい雷雨に見舞われた。
お月さまの目に止まらず月影を浴び損ねた背の低い赤いダリアの花は、今日カメラにしっかりと納められた。