スピーカーケーブルは太い方が良い?
ケーブル内蔵の導体(一般的には銅)の断面積が広ければ抵抗は小さい。
大電流を通すなら太線が良い。
以前、アナコンダみたいな極太のスピーカーケーブルを使ったことがありますが、柔軟性に欠ける。スピーカーの入力端子への接続、そして、太ケーブルの引き回しに苦労しました。
愛用の管球式パワーアンプの最大出力17Wしかありません。
かなりの大音量で聴いても、アンプ付属VUメーターの針はピクリとも振れません。
その時の所要電力は1W未満と思われます。
さて、スピーカーケーブルにどの位の電流が流れているのか試算して見ました。
電流(A) ✖️ 抵抗(Ω) = 電力(W)
だから
電流(A) = 電力(W) ➗ 抵抗(Ω)
スピーカーのインピーダンス(抵抗)を8Ωとすれば、
電流(A) = 1(W) ➗ 8(Ω)
電流(A) = 0、12
スピーカーケーブルを流れる電流はたかだか120m Aとなる計算です。
驚くような低電流であることが分かります。
高能率スピーカーを使う限り、いや、普通の能率のスピーカーでも、スピーカーケーブルを通る電流は銅線の太さをそれほど必要でないことは知っておくべきでしょう。
スピーカーケーブルの導線は銅線が一般的です。芯線は細線を撚って束ねてあるのが一般的です。単線より柔軟性があり引き回しの容易だからでしょう。
電流は導線の表面を通る。同じ断面積の「単線」と「束ねた細線」を比較すれば、「束ねた細線」の方がより電流の流れが良いでしょう。
「単線の方が音が良い」と言う意見も聞きます。何故でしょう。
極細線は表面が錆る(酸化)から?
無酸素銅線に拘るなら、単線が良いと思います。
屋内配線は単線です。錆を考慮して長期の耐久性を考えているからかな〜
屋内配線用ケーブルは大電流が通るので断面積は広い。つまり太い。スピーカーケーブル用としては取り回し上、不適です。
細めの単線ケーブルは市販されている。スピーカーケーブルの自作も可能です。
トールボーイ型 WEST LAKE AUDIO LC265.1v
「2WAY同軸(高・中域)+ウーファー(低域)2」構成 それぞれにネットワークが組み込まれているので、別ドライブが可能です。配線はNoは違いますが、共にベルデン製です
ALTEC 620B(2WAY同軸(高・低域)604ー8H内蔵)ではスピーカー端子を通さずに、内蔵ネットワークに直付けしています。配線は同じくベルデン製
アナコンダスピーカーケーブルの中身はどうなっているのか。太いだけのケーブルの意味はなさそう。被覆が立派なので、外部振動は受けにくいかも・・・