植物を育てています

盆栽の手入れをしながら感じたことをお話ししようと思います

松竹梅作り

2021-12-23 02:23:57 | 蔓青園
本年も 遅ればせながら 松竹梅を作っております。









「鶴」はことし初めて使います。



黒い砂は 富士砂 

苔はメリハリをつけて 直線にならないよう、単調にならないようにします。


 よろしければこちらも 松竹梅の寄せ植え作り ごらんください。




かんたん盆栽講座 「梅の寄せ植えの回」

2021-12-15 01:56:07 | Weblog



12月3日 (金) さいたま市プラザノースにて

毎年恒例となりました 盆栽講座 「梅の寄せ植えの回」を行いました。


松竹梅については 前年度のかんたん盆栽講座 「梅の寄せ植えの回」こちらを

寄せ植えに使った植物

冬至梅(一重の白、梅の中でも早い時期に咲き始める)

黒松

屋久島笹

ナンテン

寒菊

斑入りセキショウ






置き場所

霜の直接当たらない 軒下など。日あたりの良いところの方が早く咲き始めます。
しかし 屋内だと早く咲きますが、散るのも早くなります、また 花後も極端に寒いところへ持って行ってしまうと枯死する恐れあり。

咲き始めて屋内に飾るときには 二日に一回はしっかり水をやること。連続で2日以上飾らないようにする。

開花後 半月ほどで実のようなものが膨れ始めるので花がらだけではなく実を取り除く(3個ほどくらいなら残しても何とかなる)




3月初め頃 雨の日、または曇天の日を選んで軒下から 雨の当たる場所に出す。(春から秋までの定位置)


可能であるならば、苔をはがして 針金を切って 梅だけを別の鉢に植え替えする。

その際、梅の場所には大きめの石、なければ 発泡スチロールのかけらなど をつめて 隙間には赤玉土を入れる。
(暮れにその鉢にもう一度梅が容易に植え込めるため)




梅を抜かずそのままの場合は3月初め肥料(3月から梅雨に入る時期までひと月に一回程度)

植え替えをした場合は植え替え後ひと月は肥料は遅らせる。




3月中旬ごろ 梅の新芽が出てきます。 その新芽を確認しながら 木の中心から近いほう(枝元より)の新芽を1,2芽残して剪定する。



5月連休のころ その残した新芽が伸びてきているので 各々の枝の元から2,3葉残して もう一度剪定。
遅くても5月末までには剪定を終わらせる。

後は どんなに伸びても ハサミを使う剪定は 花芽がなくなる可能性が高くなるので行わない。
ただし、指先で切れる程度の新芽の芽かき 程度なら可。


例外として 木の元からビュンと伸びてくる「ヤゴ芽」は発見次第いつでも剪定可能。



笹は5月下旬 長く伸びているようなら 元から剪定。 




通常 植え替えは 良く乾かした赤玉土を使いうのですが、 寄せ植えの場合、各々植物に根のかたまりがあるため
乾いた土では 手が2つだけでは 状態の維持ができないため 濡れた土でくっついた状態での景色を確認しながらの作業に適しているので あえて やや濡れた状態の用土を使います。

また 固定用の針金も2.3本使います。


皆さんの作品












































本当は鉢映り的には 梅が少し大きい(枝が伸びすぎているのですが) せっかくつぼみを たくさんつけてくれているので 剪定をためらったため ちょっと 梅の枝が長めです。


 お正月に飾ったとき お客様に ほめてもらえると 良いですね。








陶芸+盆栽「手作り鉢で盆栽に挑戦しよう!」

2021-12-14 21:52:49 | 盆栽教室
 11月29日(月) さいたま市 プラザノースにおいて、 陶芸+盆栽「手作り鉢で盆栽に挑戦しよう!」
の4回目 自分だけのマイ盆栽に挑戦! を行いました。

去年に続き 今回は2回目。

 下山先生のもと みなさんが 作った鉢に、植物を植えて盆栽にしました。

















今回の樹種は 真柏 長寿梅 から選んでもらいました。





 真柏は 盆栽の種類の中でも 一番丈夫な樹種です。 陽がよく当たる場所でも、日当たりが悪くても、育ちます。
暑さ、寒さにも かなりの耐性があります。盆栽を育てるのに自身のない人にお勧めの樹種です。





長寿梅は 四季咲きで 満開というのはあまりないのですが、一年を通してぽろぽろと咲きます。
温かくなり始めたり、日差しが増したり、肥料をもらって1週間後 など、ちょっとした変化で 花が咲きだしたり、葉が急に落ちたりします。真柏とは対照的にその時々の変化が楽しめる樹種です。置き場所は日当たりが良いところの方が良く開花します。真夏でも炎天下で問題はないのですが、非常に水を好むため、水切れには注意が必要です。




長寿梅の根は ほかの樹種と違い、一本の根が木全体を養っていることがあります。
周りを回っている根の所在を確かめずに切ってしまうと 根がほとんどなくなってしまうことがあるため、
切っても残る根が十分あることを確認します。






みなさん、鉢全体的に苔をはっていましたが、植え替えをして 根が減っていることを含めなくても
これから2月下旬くらいまで 乾きがわかりにくいので、苔をはがしてみて 
赤玉土の乾きを確認してから水やりをするようにしてください。風が強く、陽によく当たる場所だとしても二日に一回程乾くことはないと思います。 おそらく3日~5日に一回程度だと思われます。 







また冬の水やりは 午前10時~午後3時くらいの間に済ましてください。早朝、夕方、深夜に水やりをしなければならないときには、その直後半日程度は屋内の寒いところに移動してください。(凍結防止)

基本的に さいたま市程度の冬 であるならば 真柏、長寿梅ともに、軒下程度(霜に直接当たらないところ)で問題ありませんが 発泡スチロールの箱のようなものの中に入れ、蓋はしない程度の防寒をしてください。(箱の下の方に水が抜ける穴をあけておく) (2月下旬または3月初め頃まで)







家の中に飾ってみていただくことも あるかと思いますが、連続で屋内に置く場合は二日以内にとどめてください。




針金で少し曲を付けてみました。 針金を外すのは 来年の夏を過ぎたころ。



長寿梅の剪定は枝が10cm程度伸びてきたら 2,3芽残して切り込みます。
また根元や枝元から出てくるヤゴ芽は ソコに必要のない枝ならば、元から切ります。



花も花弁が散り始めたら 種を残さず、取り除いてください。
実をならせてしまうと養分が実に取られてしまうため、花が咲かなくなるばかりでなく 実のなっている枝そのものが枯れてしまいます。



真柏(糸魚川真柏)5月ごろになると新芽が伸び始めます。まだ輪郭が必要なところはそのまま伸ばし、樹幹の部分など これ以上の伸ばしたくないところは 手の腹で摘み取ります。 (爪を立てたり、はさみを使わない。)




やや下向きにした枝は 上向きの枝に比べると 栄養が届きにくいので、それほど上向きの枝が伸びていなくても芽摘みをするようにしてください。



真柏、長寿梅ともに肥料は来年の春からになります。



盆栽の方は育つし、やや大きめの方が 枯れにくいこともあり、少し鉢が大きく見えてしまいましたが、2年くらいで盆栽の方が追いつくので ご容赦ください。
それで 黄金シダを一緒に植えこみました。





真柏は 肥料が効きすぎたり、植え替えをしないでいると 「杉っ葉」が出てきます。(普通の葉は 先がとがっていないのですが、先のとがった葉が出ることがあります。)

この場合は 肥料をやめる。剪定や芽摘みを秋になるまでしない。







盆栽には 太陽の方角、または風の方角を 取り入れる決まりがあるのですが、じゅうぶん 風が表現できたのではないかとおもいます。





みなさん、雰囲気の出た作品になりました。

こども盆栽ワークショップ「はじめての盆栽に挑戦してみよう!」

2021-12-13 14:47:53 | Weblog
 大変遅くなってしまいましたが、去る9月19日 日曜日

 さいたま市 プラザノースにて こども盆栽ワークショップ「はじめての盆栽に挑戦してみよう!」の講師をさせていただきました。

プラザノースでは 今回が はじめての親子盆栽教室でした。

今回の素材は ヤマモミジ。

 被子植物/真正双子葉類/バラ類/ムクロジ目/ムクロジ科/カエデ属/イロハモミジの亜種 和名 ヤマモミジ(山紅葉)




画像がわるくてすみません。




 春の新緑、初夏にかけての芽摘みや剪定の楽しみ、秋の紅葉、冬には一年育ったこずえ、冬樹の姿。楽しみはいろいろとあります。







また、5月連休あたりを過ぎるころから乾きが早くなり、水がやや間に合わないときなどは、
葉がぐったりしたり、あわててお水やりをすると1時間後にはほぼ元通りに戻ったり。(間に合わないこともありますが。)








肥料を与えて、2,3日後、「ご馳走様」って感じで、新芽が急に伸びてきたり。 観察してると いろいろ 楽しめると 思います。


例えば、五葉松の盆栽では 3年くらい経って比べても 大した「大きさ」や「太さ」に違いがありませんが、

ヤマモミジの場合、育て方にもよりますが、確実に3年が経過すれば 大きく、太く、枝も多くなります。



 作業風景

(画像にはぼかしを入れたのですが、技術不足でもうしわけございません。)

 ※小さい画像はクリックで少し大きくなります。



 松に比べると、育つのが早いので、逆を言えば 手入れをしないで、かんたんに大きく育つため、プロの盆栽家にとっては、ヤマモミジなどの落葉広葉樹の盆栽は「大きくしない」ことが より価値観を高めることになるのですが。

難しいことは、後回しとすることにして、とにかく 枯らさないように 上手に「水やり」をやって頂きたいと思います。








 我が家のヤマモミジは もうすでに紅葉は終わり、ほとんど葉も落ちてしまいましたが、皆様のモミジたちは どんな感じでしょうか? 紅葉は 楽しめましたか?

ヤマモミジに限らず、屋根の下に置いてあったり、気温の低下がゆっくり過ぎる場所などに置いたあった場合、真っ赤に紅葉せず、段々汚くなって落ちることがあります。

今年、失敗だったなら、次回は 天気予報で「この秋一番の冷え込み菜なります。」などの報道があったときにわざと寒そうなところに ふた晩くらい 場所を移動してみてください。(早めにお知らせできず、すみませんでした。)

紅葉が始まると 鉢の乾く速度が低下します。 水やりの やりすぎに 注意してください。







日中、日当たりが良く、風の吹く日には 2,3日に一度程度乾きます。
が、直射日光があまりささず あまり気温も上がらなければ、3日以降 苔をはがしてみて 乾き始めていれば、しっかり水やりをしてください。
 土がしっかり濡れているようならば そのまま。
寒くなって 日が当たらない状況が続くと1週間に一回ということもあります。



外で氷がはりはじめたら、発泡スチロールなどの箱(水がたまらないように下の方に穴をあけておく。) に入れて 蓋はしない。(凍結により鉢の割れ防止/根の凍結防止)
建物の軒下程度。 屋内は入れない。(温かくなりすぎると モミジが間違えて葉っぱを出し始めてしまうので)

水やりは 午前10時~3時ころまでに行う。(凍結防止)







 2月終わりから3月初めころ、ほぼ凍ることがなくなるころ 発泡スチロールの箱から出し、普段の置き場所に雨または曇りの日を選んで移動する。





親子で仲良く。






根をほぐして 切ります。





苔をこて で おさえます。






水やりちゅう。





苔をはっています。




すこし、赤玉土補充。




盆栽といっしょに。




   完成。



  ぼかしが下手ですみません。

   さくじょ ご希望の方は kan1@ktj.biglobe.ne.jp まで。