日常のなかに なんとか感動の種を見つけたくて
時々 図書館や書店をのぞく
一つ手にとっては、いま 私が読みたいのはこれではないと 戻し
何度かそんなことを繰り返す日々だった
それが・・・昨日
今までにも 1冊は持っている茨城のり子の詩集が 文庫で3巻セットで出ていて
なぜか・・・真ん中の2巻を買ってしまった
帰りの電車の中
久しぶりの高揚感
それどころか・・・
家に帰って 読み進めるうちに・・・
ウオーという叫び声と共に 嗚咽
たった何行かの言の葉で
何冊読んでもたぶん行き当たらなかったであろう感動(?)をもらう
作家には不本意だろうが
それらの言の葉・・・
抜粋して ここに書こう
(茨城のり子集 『言の葉』より引用させていただきます)
人のさびしさも 悔恨も 頭ではわかる
その人に特有の怒髪も 切歯扼腕も 目にはみえる
しかし我が惑乱として密着できてはいないのだ
知らないに等しかろう
他の人にとっては さわれもしない
どこから沸くともしれぬ私の寂寥もまた
(茨城のり子著・「知」より抜粋)
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また・・・別の詩には 泣きながら何度も頷く私が居て・・・
子供の頃と少しも違わぬ気性が居て
哀しみだけが ずっと深くなって
(波の音より抜粋)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/fb/2940c44477b6783b3fa9cb390f9c0302.jpg)
とどめの詩句は・・・
さればこそ
今を生きて脈うつ者
不意にいとおし
(青梅街道より抜粋)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/84/dba3953f4597825f6a5a4f40b4523434.jpg)
わたしの日々感じている感覚が そこにあった
今を生きて脈うつ者
不意にいとおし
たった2行のこんな短い言葉のなかに
近所に住み着く野良の親仔に
次いつ会えるかわからない大切な人に
心の中で
声をかけずにはいられない私が せつなくも ちゃんと居た
生きていてほしい・・・そして また会いたい
かつてブログに書いた『生きめやも』という言葉に反応した自分
だれかの幸せそうにしている姿を 残像にとどめておこうとする自分
茨城のり子さんの詩の中に隠れていたんだね
あいたかったよ~
そして・・・会えてよかった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/c3/71c7abe8432bff49734fe3328d90b43c.jpg)
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