命のかたち心のかたち つちびと 可南'Sギャラリー

私を生きる



どこかで鳴く家を持たぬ猫の声で 目が覚めて

眠れない・・・

今日は、大切な在廊日・・・少しでも眠らなきゃあと思うけど

眠れない

頭の中で、いろんなことが 浮かんでは消える

今回の個展に導いてくれた『ケーテ・コルヴィッツ』

私は、どうしてこうまで彼女に惹かれたのだろう?・・・



きっかけは 駅で偶然見かけたチラシの一枚の絵

暗く救いのない場面だったけれど・・・悲しみの淵の中に たまらない何かを感じた

私の中にある、普段は隠れている何かが共振した



本物が見たい・・・初めての感覚だったかもしれない



大雪の降った後・・・訪ねて・・・出会えたケーテ

どんな状況下で、どんな人生を送ったか・・・少しだけ知った


でも・・・本物を見て・・・私が、惹かれていたものの正体が分かる


それは・・・どうしようもないほどの、救いのない暗さではなく・・・

ケーテの強さだった


第2次世界対戦という状況下で・・・・

子供たちをしっかりとした両腕で抱え守り抜く・・・その姿勢


『種を粉に挽いてはならない』・・・その題名が

私の胸に突き刺さる



私は、この平和な日本で

何の不自由もない生活の中・・・たった一人の我が娘すら抱きかかえる事が出来なかった

当時の配偶者の顔色を伺い、娘をなだめ・・・ただ、ただ、穏便にことを済ませようとした


私には・・・弱い私には それしか出来なかった

自分を捨てて・・・なぜ すべてのことに立ち向かえなかったのか・・・

わたしは、娘を粉に挽いてしまったのではないか・・・


一生消えることのない後悔





だからこそ・・・ケーテの母としての強さに出会った時


大きさに出会った時



どうしようもなく・・・惹かれた


わたしも・・・強くなりたかった


・・・きっと、だから 購入したのだ・・・ケーテのポストカードブック

~未来へたくすもの~と題された『わい・アート』が作った一冊



自分のバイブルとしたかったのだ




だけど・・・今頃になって 思う


どんなに頑張っても・・・私はわたしでしかない

みみっちく、弱く、臆病で・・・後悔ばっかし



でも・・・だからこそ・・・つちびとを作る


当時出来なかった事を・・・少しづつでもいいから 出来たらと思う




しっかりと抱きかかえるケーテのような逞しい腕は、もてないが・・・


オロオロしながら・・・見守る事はできる



今頃だけど 心の中で ずっと抱きしめる事は 出来る


私が生きている限り そのことだけは 変らない・・・



粉に挽いてしまったかも知れないけれど・・・


粉でもなんでもいい そんなこと関係なく・・・私は 愛する





あのとき
 
どうして ぎゅうっと
してあげれなかったの?



ただ それだけで

よかったのに・・・




可南 つちびと展 キセキ 



2010年6月29日(火)~7月4日(日)11:00~19:00
                (日曜日は17:00まで)
ワイアートギャラリー


http://www.yart-gallery.co.jp/schedule.html


Y.Art-Gallery アクセス
〒530-0027 大阪市北区堂山町15-17ACT3-1F
TEL 06-6311-5380

◎JR大阪駅、主要各線「梅田駅」から徒歩10分



つちびと作家「可南」が、これまでに土と手技で生み出した
選りすぐりの作品を、遡って展示します。
ずっと非売品にしていた受賞作や、
9.11など世の中の情勢をモチーフにした作品など、
現在に至るまでの魂を込めた足取りを
オムニバスで公開・販売という初の試みです。
『キセキ』というタイトルは、
軌跡、奇跡、輝石など、様々な意味がこめられています。



お会いしたいです・・・会って頂きたいです
わたしの12年間のすべてに・・・

作家在廊日 (13:00~)6月29日(火)・7月3日(土)・7月4日(日)




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コメント一覧

黒猫のタンゴ
猫ちゃんとドライブ、窓を開けた瞬間飛び出し、どこかへ消えていきました、早朝、探しに何日通ったことか、大切な家族でした。可南家の猫ちゃん元気でしょうね、今日も作品を見て吸い込まれてます。
よっし~
どうか深く深く考えすぎず

可南さんは、可南さんのありのままの姿で

歩み続けていってくださいませ。
虹子
今回の可南さんの個展、今まで私が感じたつちびとと少し違うものを感じてとても興味深かったです。初期の作品は暗いとおっしゃっていましたが、私はとっても好きです。今日一日大変だと思いますけど、お身体・・・無理しないで下さいね。
黒猫のタンゴ
毎日ブログを覗いてます、毎日伝わってくるものが違います、心が癒され、ホッとするひと時を楽しんでます。
てぃだ
可南さんの、「一生消えることのない後悔」、その大きさと深さを知って、ただただ沈黙するしかできません。しかし、私がこのお作品に惹かれ圧倒された、「こころのエネルギーの強靭さ」の背景が、僅かながら理解できた気もします。私は「断念」ということばを大事にしています。これはネガティブなことばではありません。なしえなかったこと、自分のちからではどうすることもできなかったさだめ、これらすべてを原罪として認め、私に今できることは何かを考え地道に歩んで行くという意味が込められているのです。このお作品とともに、私は私の人生における数数の後悔にたいし、私の償いの「流儀」で、いつまで経っも晴れ間の見えない日々を乗り越えて行きたいと思います。
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