見出し画像

紙を彫る。紙で染める。

2030年までにしたい事―野望は2110前編―

2030年

これは国際的な取組み「SDGs」の実現目標の年なんだそうです。

今から9年後。
ちなみに型屋2110の「2110」は、2110年を指してますので

その80年前に遂げたい目標という事になります。


余計にわかりにくいわ!😂

最近よく聞く SDGs という言葉。
普段からブログを読まれるような情報摂取スキルの高い皆さんのことですので、SDGsなんて既に聞き飽きたレベルでよくご存知かもしれませんが

私は恥ずかしながら最近知りました!

いや、知ったけどあまり詳しくは😅
基本的に文字の羅列が睡眠薬になる脳みそなので

😪😪😪

あ、でも
食品の原材料表示だけは読みます。
着色料にコチニール色素が入ってないか確かめたくて。
※コチニールは安全な食品添加物です。ただちょっと材料がアレなだけ🐜



話が逸れましたが
そんな脳みそで差し当たりざっくり拾い集めてみたSDGs
※SDGsとは2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」の略称で17の大きな項目が掲げられています。

▷(小声)念の為、全く知らないという方へSDGs解説/ユニセフのサイト

でもなんだか
妙に自分に当てはまる
そんな不思議な感覚がしています



例えば、
伊勢型紙の材料である型地紙は、
「手すき和紙」「柿渋」この2つの原料だけでできています。


正直手すき和紙自体が完成までに熟練の技を何工程も経た貴重な工芸品なので「原料」と呼ぶには誠に失礼。そのあたりはぜひ美濃和紙職人の松尾さんの記事で凄さを実感して欲しい!
▷記事

この二つの原料を合わせて型地紙を作る工程も涙が出るほどの手作業。
約2ヶ月ほどかけて職人さんが作ります。

また彫り上げた型紙は補強して染工場に送り出します。補強に使用する素材→柿渋絹紗


いざ本番!と
染めに用いる際も、
もち米石灰などで作った糊を木べらで丁寧に伸ばしつけ、模様を布にうつしていきます。

写真の藍色のペーストがその糊。
※藍田染工さんにて撮影

型染めの反物は大量には作れません。
注文に応じたオーダー制作も行いつつ、適切な量を適切に生産していく事で廃棄が少なく、またお客様も作り手の顔が見えたり思いを感じ、長く大切に使い続けて下さいます。

このように、多くの材料や工程において本来の自然素材の力(人間の底力も)を発揮させ、環境負荷が少なく長く愛されるものづくりは

12つくる責任つかう責任

と同時に
14海の豊かさを守ろう
15陸の豊かさを守ろう


も実践しているように感じます。

アナログが正義!とは、大量生産の生活用品に支えてもらい日々の生活を送っている私から口が裂けても言えませんが、
今だけ儲ければ良い(先の事は知らない!)というやり方は、最終的には環境的にも経済的にも悪影響が出てきますよね。




他にも

伊勢型紙は三重県鈴鹿市、更には白子(しろこ)・寺家・江島地区というかなり限られた地域でのみ製造を許され発展してきた歴史を持っています。
白子港は、その昔物流の拠点としてかなりの規模を誇っており、そのおかげで伊勢型紙の産地としても発展しました。

豪商の旦那衆がお祭りの山車や謡(うたい)、茶道など文化を花開かせ、俳句の山口誓子が一時期アトリエを構えたりと、地域資源には事欠かない地域です😊

写真は型紙発祥伝説の不断桜がある子安観音寺

しかしこんな土地でも
例にもれず、人口流出と空き家の増加で、古い街道に町家が並ぶ素敵な風景も残念ながら失われつつあります😢
観光地としての下地が無いため、数々の地域資源が生かされず眠ってしまっています...。

発展の要因となった白子港もなんというか現在は普通の小さな港、といった風情です。(散歩するにはいい雰囲気なんですよ。本当に)




長い時間をかけて、
このまちで伊勢型紙は育まれてきました。

伊勢型紙の可能性を地道に発掘・発信していく事で

地元の工芸を自慢したい♡
型紙を彫りたい♡
職人になりたい♡
デザインしたい♡
商品を企画したい♡
お店をやりたい♡
世界に売り込みたい♡

といった
伊勢型紙自体とその周辺の人材がこの地に集まり、育っていく。この土地の若者をはじめ、地元の皆さんが魅力を再認識し、まちの活性化に積極的になったり、
まさか 起業をかんがえてくれたり
なんて事につながったら嬉しいです!
(野望は大きい方がいい)

やっぱり地元(ホーム)の皆さんに応援してもらわないと寂しいですからね!



伊勢型紙の元気が まちの元気に!

8働きがいも経済成長も
11住み続けられるまちづくりを


に深く結びついていると思いませんか?

SDGsでは
持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さないことなどを誓っています。

経済の輪から逸脱し
陸の孤島として取り残されている伊勢型紙

身近で、かっこよくて、身につけたい、使いたいものとして広めていきたいので(欲張ったなあ)
SDGsの取り組みを通じて伝統工芸というものに注目してもらえると嬉しいです!!

次回もSDGs
型屋2110禁断のテーマで書く予定ですが、型紙じゃなくて墓穴を掘りそうな予感...

それでは良い夜を〜(^o^;)/
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「未来へ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事