のっけから気持ち悪くてごめんなさい。
型紙修行をはじめて12年目。
同じくらいのキャリアの彫師が居らず、
後輩には「先輩すごいですね」と機嫌を取られ、
熟練層からは「細かいの彫っとるな、頑張っとるな」と期待を寄せられ、
褒めちぎられる毎日です....
(皆さん優しいよね😌)
しかし私は正直
熟練層からはいちゃもんをつけてもらいたいのいです!!!
あぁー貶されたい!
誰か那須の型紙を貶して、
ダメ出しして指摘してくれーー!!
念の為に言っておきますが
私はいじめられて喜ぶ性格ではありません。
決して!!!
そう、私はもっともっと上手くなりたいのです。
それはもう技術において誰にも文句を言わせないほどに。
(言うのはタダですから言わせといて下さい😂)
今、文句を言われないのはその意味に置いてでは決して無いだろうな〜と思います。
ここ汚いな〜
もっとここキレイに彫れたんじゃない?
これどうやってやったの?
ふぅん、そらあかんわ。
こうすれば良いのに。
このようなご指摘、
上手くなりたい人にとってはご褒美でしかない。
しかしあまりそう言う声は頂けない。
職人さんは基本的には人の作品のアラばかりに目が行きがちなハズなのです。
性格が悪いようですが、人のだめな部分を見て、上手な仕事とはどんなものか学び、また自分の仕事にも活かしていきます。
職人なんだから上手くできて当たり前。
とはいえ、職人が文句を言わないどころかお褒めの言葉まで出るとは何事ぞ?
まぁ社交辞令なんでしょうが、
最近はもしや
こんなもんでいいやと思わせ、私をだめにしようとしてるのか?
私は試練を与えられているのか?
というこじれた考えまで湧いてくるようになりました😂
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<今日のまとめ>
職人流の試練とは
相手を褒めること
(同業者に限る)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
職人という仕事にはゴールはなく、
いくつになっても成長を目指せる職業。
なので
これでいいやと思ってしまったらそこで試合終了。それ以上の成長がなくなってしまいます😞
これは親方の背中から学んだ事です。
(親方の生田嘉範さん)
手順・感覚・道具材料・環境
いくつもの要素において、日々より良くするためにはどうしたら良いか、決め付けずできる限り見直し続ける事を大切にしていきたいと思っています。
自然環境、事業方針など、世情の変化で、知らず知らず伊勢型紙を形づくるものは変わっていっています。
手に入らなくなるものがあり、逆に導入できる新しい要素もあり...
なにより時代とともに伊勢型紙の存在意義が一番変わってきています。
それでも伊勢型紙を見て
なにこれ凄い!!という感動
手染めならではの染め物の美しさ
それをまとう喜び
これらは時代を経ても変わらず人間として失いたくない感性だと思っています。
まさに
変わらないために変わりつづける
というやつですね。
どっかで聞いたことあるセリフ😆
こじらせた那須さんは褒めると怒る厄介な生き物。🙊
懐深く、素直に生きる周りの皆様のおかげでなんとか回っております😭
今日も感謝。
それでは皆様良い夜を〜(^o^)/