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ご贔屓の噺家、桂米團治は年に二回ほど銀座のブロッサムで独演会をやる。よほどの予定のない限り出かけているが、今回は緊急事態宣言下の10日に開催された。
前回は7月だったが、ニューノーマルと称し、感染防止対策を施し開催された。となれば今回も同様のスタイルだ。
開場から開演までの時間に余裕を持たせ、入場前の検温に加え、モギリもセルフ。パンフもセルフで、座席は一席ずつ開けて・・・と。
今回取った席は、ラッキーなことに前が通路ということで、メチャクチャ前後も左右もゆとりがあり、聞きやすいところだった。
米團治は父米朝の指導の下、独演会では三席やるのを旨としているのも、ファンにとっては嬉しいところ。
さて、まずは開口一番は米輝だ。以前はよく前座で出ていたが、久しぶりに聞く。彼も入門10年というから、江戸でいえば二ツ目クラス。
始めたのは「子ほめ」だったが・・・お昼に食べすぎたせいで、失礼ながら睡魔に襲われてしまい・・・ごめんなさい。
続いてお目当て米團治の登場。一席目は「田楽喰い」だ。江戸では「ん廻し」という名前でやられることもあるが、早口言葉のように繰り出されるリズムで聞かせる噺。
聞くと、この日が本当のネタおろしだったという。だが、そこはそれ米團治のこと十分にこなしてくれた。
つづいてゲストのちょうば。その名の通り、ざこばのお弟子さん。とはいえ、入門から今年で20年だから、真打クラスだ。
始めたのが「ふぐ鍋」。上方ではよく演じられるネタで、この季節にはピッタリだが、食べるしぐさもしっかりできていて、なかなか楽しませていただいた。
続けて米團治の二席目だ。ネタは「はてなの茶碗」。マクラで大阪と京都の関係について振り、その流れで京都の噺を始める・・・さすがにスマートだ。
スマートといえば、一席目と同じ高座着で、羽織だけ替えた? と思ったが、よく見ると似ているが地模様が違う・・・むむ、相変わらずおしゃれだ。
じっくり聞かせてもらい中入り。
そして再開後、米團治の登場・・・ネタは「宿屋仇」、江戸では「宿屋の仇討ち」とよんでいるが、内容は同じもの。ってか、調べたら上方がオリジナルで、江戸がそのネタをもらった形の由。
この手のネタの場合、登場人物の名前が変わることが多いが、旅人の主役が源兵衛というのも同じだった。
このネタもネタおろしだったそうだが、そんなこともみじんも感じさせず・・・やはり米團治はいいなあと・・・
大満足で帰路についたことはいうまでもない。
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