アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

読売GINZA落語会

2011-07-29 06:25:10 | 落語
読売GINZA落語会という会がある。テアトル銀座で行われるが、毎回いろいろ趣向をこらしていてなかなかいい番組をやる。何より事前にネタ出ししてくれているのが嬉しい。

 ということで、先日行われた会は、「小朝と二世落語家の会」というテーマであった。会場は直前行った紀伊国屋ホールと比べ、席も大きく見やすく快適だ。
 さて、トップバッターで出てきたのが、ひいきの王楽だ。「岸柳島」だ。おっ・・・声もしっかり出ているが、なんとなく気合も出ている。いいぞ。

 そう、こういう会はそれぞれの噺家の競い合いがいいのだ。かつてよく行っていた国立劇場の「落語研究会」などは、円生・小さんといった大御所に加え、志ん朝・円楽・小三治といった中堅が挑む形で、まさに研究会であり、研鑚会だった。
 独演会で、事前にネタ出ししないで冗長にやられると嫌になる。それは研鑚にはならないと思う。逆にこの会は、マクラも含め、締まっていて気持ちいい。

 話がそれたが、王楽もますますよくなっている感じだ。と・・・続いて出てきたのが、春蝶。初めて見たが、なんとも二世っぽい雰囲気がある。
 「任侠伝」という新作をやったが、上方の古典でまた聞いてみたいなあと思わせてくれた。聞くと、近々東京での活動を増やしていくという、楽しみだ。

 そして登場したのが小朝。ネタ出ししていたのは「愛宕山」だが・・・う・うむむ・・・素晴らしい! 振りもいつものようにきれいだが、風景から何から目の前に見えるのだ。
 さん喬もいい、市馬もいい、だがさすがに小朝だ。うーむ・・・という感じで感服である。きっちり満足のところで中入り。

 中入り後は、まず正蔵の登場。「伊予吉幽霊」という新作。以前昇太で聞いたことがあったが・・・うーん、昇太の印象が強かったせいか、なんとなくノリ切れない。
 きっと、小生の側の問題だとは思うんだが・・・稽古してるのはわかるが、今苦しんでるのかしらんとも感じた。

 そしてトリの花緑。この日は「らくだ」という・・・花緑ではお初のネタを聞いた。熱が入っていたのはよくわかったが、登場人物の描き方がもうひとつしっくりこない。
 屑家はいいんだが、兄弟分がなんかちょっと・・・って感じ。まあ悪いわけではないんだが・・・

 もうひとつ加えて、クライマックスのところで、バカ笑いのおばさんが会場をざわつかせてしまったのが残念。とはいえ、花緑のこと、これからまだまだ磨きこんでいくことだろうし、それもまた落語を聞く楽しみではある。
 これからも花緑の精進には期待したい。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 桂米朝トリビュート落語会 | トップ | これであなたもセクスィ部長 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

落語」カテゴリの最新記事