しかしながら、今まで行く機会は何度でもあったのに挑戦を避けていた激坂があります。大弛峠・風張林道・ふじあざみラインの3つがそうで、俺程度の脚力で挑んだところで登りきれるかどうか怪しいので逃げ回っていたのですが、何を血迷ったのか今日はあざみラインに挑んで来ました。さて、無事に登れるのでしょうか?
ふじあざみラインとはどういう坂か。全長11.4km、平均勾配10.4%、最大勾配22%・・・ヒルクライムに慣れた人なら、この数字を見ただけで戦慄するでしょう。おなじく富士山五合目に登るスバルラインが全長24km、平均勾配5.2%ですからその差は歴然、スバルラインの半分の距離で五合目まで一気に登る、これがあざみラインです。
平均勾配10.4%もアレですが、最大22%ってどんな坂ですかね。ひょっとして原付じゃ登れなかったりするのでは?まあそんな心配する前に、俺が登れるのかを心配するべきなのですが。
そんな強敵ですから、事前に脚を消耗するなどもってのほか。当然最寄り駅である御殿場まで輪行し、あざみラインの麓にある道の駅すばしりに向かいます。最寄り駅といっても御殿場から距離にして15km、標高差は300m以上あるので消耗を抑えるためにゆっくりと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/95/c33103159a3dd2c3d61f1869ea1d7864.jpg)
道の駅をでていよいよあざみラインへ。ここから先はマイカー規制がかかっており、通るのはバスやタクシー、自衛隊車両といったところに限られます。交通量は非常に少ないので走りやすいですが、坂がきつすぎて写真を撮る余裕はありませんでした。この先の写真はダウンヒルの途中で撮ったものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/1c/f06de694a685f28ba32e787c553b952e.jpg)
スタートしてしばらくはこんな感じの直線が続きます。なんだ平坦じゃないかと思った方もいるでしょうが、これで既に8~9%の登りです。まわりの風景がそれっぽくないから騙されそうになりますが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/3f/db8a4a45ed9110ca531e890d64f9b990.jpg)
6km弱走ったところでちょっとだけ下りがあり、その直後に出てくるのが馬返しのバス停。これまでは最大でも12%程度の勾配でしたが、ここからがいよいよあざみラインの本番です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/a9/2cb2f3094fba52330440393c8bd1ed0f.jpg)
馬返しを過ぎた瞬間から道の傾きがあからさまに変わってきます。15%くらいは当たり前で、16%、17%・・・シッティングだけでは消耗が激しいため、ダンシングで上半身の力も使い負荷を分散することで何とか前に進んでいきます。当然速度はどんどん下がり、時速5kmを下回った辺りでGARMINが勾配を表示しなくなってしまい、18%までは見ましたがそれ以上の数字は確認できませんでした。
この道を設計したのはいったいどこの誰だ、こんな勾配で本当にいいと思ったのか。責任者出て来い!
この超激坂区間の長さは約2km、数字では短い区間ですが、とてつもなく長い区間に感じられます。これを過ぎると勾配はやや落ち着き、それでも10%くらいが続くのですが、今までが今までなので癒し区間に思えてしまうのが恐ろしいところです。
そして終盤になっても時おり出てくる15%級の坂に苦しみつつも・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/dc/d5082292a3a3d4f3e18ef018842e3b13.jpg)
つ、着いた・・・未だかつてないほど強烈な坂でした。どうにか脚付き無しで登ったけど、タイムを全く気にしない超スロー登坂に徹して消耗を抑えたからこそ。速く登ろうとして頑張りすぎていれば、ここまで登ることができたかどうか。とにかく馬返しから2kmの超激坂区間、ここが勝負どころでしょう。
ここからは富士山がよく見えましたが、景色がいいのはここだけです。道中に視界が開けるところは皆無と言ってよく、その点では面白くないルートでした。最も、景色が良くても眺める余裕があるかどうかは疑問なのですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/2a/690d72b1df1a9567a1d239e5d3b37828.jpg)
五合目には主に登山客を相手にしたお店があるのですが、ここのおばちゃんが妙にフレンドリーで、何も頼んでないのに椅子を勧めてくれた上、きのこ茶まで出してくれました。ここまでされると何か悪いので、ここで昼飯にすることにします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/af/324ba4e7eaa8505782e629db5ddc814b.jpg)
頼んだのはきのこそば。味は普通、そして値段はちょっと高い(1100円)ですが、場所が場所なので仕方がないでしょうね。それにしても標高2000mまで登るとさすがに涼しく、気温は18度ほど。下界は猛暑日にあえいでいるというのに。
食い終わって下山し、道の駅すばしりに戻ったのが午後1時半ごろ。もうひとっ走りできそうでしたので、まだ走ったことのない乙女峠経由で箱根を越え、小田原から輪行することにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/19/3b99ec9e81367b15c52659502e3a7787.jpg)
乙女峠は御殿場から箱根に入る幹線道路で、交通量はそこそこありますが、斜度は4~8%とごく平凡な峠です。登り切ったところにあるふじみ茶屋からは天気がよければ富士山が見えるそうですが、あいにく雲が多く全く見えませんでした。まあさっきまで五合目にいたんだから、ここで無理に見なくてもいいんですけどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/3c/feba36e9318c335dd4fd85cf3e128df5.png)