手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

EL156を使ったアンプ その11

2019年02月19日 00時38分58秒 | 真空管アンプ

昨日は、気になっていた以下のことを試してみた。

(1)出力トランスのインピーダンスが8KΩ-10KΩ程度だとわかったので、トランスの16Ωにスピーカーを繋いでみることにした。これで見掛け上は4KΩ-5KΩのトランスになるはずだ。
(2) EL156も五結に戻した。B電源の電圧も420Vに上げた。スクリーン電圧も280Vにした。

(3)Webで回路構成がほぼ同じのEL156シングル・アンプの記事を見つけた。
初段のSRPPにはECC83が使われていた。ただし、供給電圧が300Vと普段目にする回路よりも少々高い。普通、200V位が多いと思うが、少し上げて240Vを供給することにした。

(4)EL156のプレート電流を増やすことにした。標準動作例を見るとプレート電流は
プレート電圧が450Vのときに、112mAも流している。
 ここまで流すのは、どうも寿命に影響しそうなので、90mAとすることにした。SG電流は13mAくらいだ。

この結果、測定値では15Wが出た。一応、対策は電気的には成功した。

ところが音を出すと、出力は大きくなったのだが、何だか低音がやたらと強調される。
音域のバランスがおかしい。それに片方のアンプ(右chに使用)の方がかなりゲインが高い。左chをフルボリュームとした場合で右は12時くらいの位置だ。
 原因がわからず、しばし作業を中止。
頭を冷やして、眺めると、NFBの抵抗の値が、3結動作のときのままになっていた。
NFがかかり過ぎているのではと、無帰還として鳴らしてみた。
これで、音が一変、元気な音になった。このままでもいい音だが、NFBを調整することにして昨日は終了した。

今日は、昼から、作業再開。初段の球をテスト用で刺していたナショナル製の
AMS 12AT7WA(ピン金メッキ)から MullardのECC801Sに換えた。
ついでに、初段のSRPPの利得を両チャンネルで測定してみた。
左chが利得40倍なのに対して右chは36倍だ。動作上の違いは、B電圧の違いだけだった。
そう右chは20VほどB電圧が低いままだった。
原因はこれしか考えられない。これがちょっと配線が面倒でとりあえずそのままで、
全体のゲインを測ることにした。

入力 0.1Vで
・左ch : 65倍
・右ch : 60倍
という結果になった。出力も18Wを計測した。

この状態で、音を出したら、NFB無しでも、すごい「いい音」が飛び出した。
6384ppよりもワン・ランク上の音だ。
ノラ・ジョーンズのデビューCDを聴くと、まるでスタジオで聴いているような雰囲気と解像度だ。昔、TADの15インチウーファーとJBL375の組み合わせを金田式DCパワーアンプをBTL接続で鳴らしたときのようにドラムが床をはうような重低音は出ないが、それに負けない質感の良さを感じさせる音だ。
重低音と迫力を除けば、これまでで最高の音場と音色だ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。