オークションを通じて知り合った方とのやり取りの中で、真空管アンプの話題が出た。
私の使っているスピーカーだとウーファーのことを考えると真空管のアンプ(OTLを
除く、出力トランスを使ったタイプを指す)では低域の解像力で石のアンプに劣るように
考えてきた。以前、真空管アンプに取り組んでいた時期に6L6GCのppアンプを
適当に作ったBTLアダプタを使って鳴らしたことがある。もう片方は石のアンプのBTL接続だった。
これは、確かにウーファーをこれまでになく駆動していた感じがした。
いかんせん、BTLアダプタがありあわせのパーツだったせいか、音(色)、音質の点で
不満があった。それと迫力は出るが、解像力の点でも気になった。
ということで、いつかは球を使った50w-80Wくらの出力のアンプを作りたいと思っている。
が、このクラスになると電源が大がかりになるし、造るのにも体力が要るので、
気長に取り組みたいと思っている。
そこで、体力(気力は別にして)を必要としない、プリ・アンプに興味が出てきた。
以前から参考にさせていただいている
platycerusさんのサイトです。
ここを見ていたらSRPPのプリアンプが紹介されたいたので、興味を持った。
私も、結構、昔からこのSRPPには注目してそれなりに、試作を繰り返した。
が、どうもいま一つ満足できなかった。
この数年、WEの球を始めとして 球による音の違いがわかるようになったので、
手元の球(特にWE)を使って、再度、挑戦してみたくなった。
ということで、昨日、急遽、数年前にWEの球だけで作った CR型EQアンプの
残骸を使って WE407Aの単管によるライン・アンプを作ってみた。
<<アンプの表側>>
<<アンプの内部 (おそまつな配線です)>>
音出しをしてみて 驚いた。すごく雰囲気というか 音場感がいい。
低音は、量感はタップリ、50-60年代のJAZZや、弦楽四重奏などは とてもいい感じだ。
低域のふくらむ感じを除くと 金田式の石のアンプよりも 良いと感じる。
出てくる音が、なんというか回転数が落ちたレコードを聴いているような ゆったり感がある音だ。
ただ、驚いたのが、最近、試聴用に聴く 山中 千尋の「After Hours」の”Everything Happens to Me" という曲だった。少々、荒々しく歪っぽい演奏だが、これまで出たことがない
リアルな音に感じた。
残念ながら いわゆるFusion系の演奏は、低音の切れが いま一つで、音がぼやけて、膨らむ
感じがする。 電源とかWE407AがSRPPに向いている球なのかとか、課題が残った。
いずれにしても、今回、初めて知った Aikido Amp というのは 興味深い情報を提供して
くれている。