くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

本館 くまがい桂子のHPもよろしく!

どんどん広がる平和運動

2005年06月27日 | Weblog

 6月22日、新日本婦人の会北海道本部副会長、工藤富美子さんによる第7回NPT(核不拡散条約) 再検討会議にむけての、ニューヨーク行動の報告会が清水沢研修センターで行なわれました。

 これは、平和問題でいつもがんばっている「新婦人夕張支部で是非報告会を!」との工藤副会長の強い希望で実現したものです。

 ・・・日本原水協から300人の予定を大幅に上回る、800人をこえる要請団がアメリカ・ニューヨークへ。核兵器廃絶を訴えて、「いま、核兵器廃絶を」の500万筆の署名を携え、アメリカ各地での署名行動やパレード、大集会への参加、各国の国連代表部への要請、アメリカ市民との交流など、さまざまな活動にとりくみました。要請団には全国の新婦人から200人が参加して、地元の新聞にも「全世界から、4万人規模の集会は久しぶり…」と大きく乗ったそうです。・・・

 平和運動も大きく発展していますが、平和運動のHPや、平和を語るHPも、すごい勢いで増え続けています。ほんの少しだけ紹介しますと (下記の青色の文字からジャンプできます。)

「憲法を暮らしに生かす市民の会」

アメイジンググレイスで歌う 峠三吉 「にんげんをかえせ」

不屈 和歌山県版 (他に県内多数の「不屈」ブログ)

戦争を語り継ごうリンク集

非戦つうしん

 さらに、「憲法九条を守れ」の共同も全国の隅々にまで広がり、「九条の会」そして「各地・分野の九条の会」は2千を超え、なお広がり続けています。 

 平和を守り、暮らしを守る運動、HP、本、ビデオ、さらに今度は「漫画で見る憲法問題 みんなで読もう 憲法」が民主商工会から出版されました。

 商店街のラーメン屋さんの元さんとお客、総菜屋のおばあちゃんが、憲法問題をわかりやすく語る15ページほどの漫画です。

 さて、6月議会も終了しました。 今度は、街頭宣伝です。


…改憲が必要ですか?

2005年06月06日 | Weblog
「非戦つうしん」弁護士 毛利正道   より 一部抜粋


改憲をめざす勢力は、海外での実戦行動という狙いをあからさまにしたのでは日本の市民多数が改憲に反対する可能性が強いため、真の狙いを曖昧にし、「日陰者の自衛隊に日の目を見させるための9条2項改正」と強調します。

しかし、これを理由に9条2項を変えて(あるいは2項は変えずに3項を新設して)、「自衛のための戦力(自衛軍=自衛隊)を持てる」との条文にすれば、海外での米軍との実戦行動も「自衛のための戦力としての武力行使」との理由で行われることは、あまりにも明らかです。

「北朝鮮の攻撃から自衛隊が日本を守るには改憲が必要」?…自民党政府は、「北朝鮮が攻めてきたときに日本を守ることは現在の自衛隊と憲法の下でもできる」と言ってきました。それでも改憲しようとするのは、海外の実戦行動が出来るようにするためなのです。

9条の改憲は、自衛隊員に「アメリカの権益のために海外に行って殺し、死ね」と命ずることが、改憲によって実現されることを許すのか否かということです。

これは要するに、自分・子・孫が海外で殺されることを認めるのか、否かの選択を国民に突きつけていることを意味します。子どもを産み育てる女性が、とりわけ「子ども・孫を守りぬく」と必死になって立ち上がりつつあるのも当然です。

さらに、アジア諸国の反応も、自衛隊を認知させるための改憲なら反対の声も起きにくいでしょうが、他国に出かけ他国の人を殺すための改憲ということなら、戦争責任を無視する日本政府の姿勢と重なり、絶対に改憲を許さないとの声が広がるはずです。

事実、小泉首相の靖国参拝、アジア諸国を侵略した戦争への反省をせず、美化するような新しい歴史教科書の問題などによる、アジア諸国からの批判が噴出しています。

このことは、他国との経済交流を通してしか生きられない日本の政府としては、大きな痛手になります。
今の憲法の下でも『専守防衛』はできると強調して来た自民党が、どうしても憲法を変えると言っているのは、イラクでのイギリス軍のように、世界の誰もが反対するアメリカの戦争で、「自衛隊に最前線で戦闘行為をさせて欲しい」と強く言われているためです。

皆さんは自分の子や孫が、人を殺したり、殺されたりすることを許せますか?

庶民という名の奴隷 ( くまがい桂子 の HPより一部抜粋。 ) 

2005年05月24日 | Weblog
今回の尼崎のJR事故をはじめ、日本のあちこちの企業で人命・健康を軽視する労働が増え、被害が増加しています。

 さらに今回、イラクで拘束されたとされる斉藤さんのように、傭兵として働いている日本人も、わかっているだけでも40人はいらっしゃるとか…。

 斉藤さんは親しい友人には「帰国して家庭をもちたい」と話されていたそうです。
 40人の傭兵の一人一人だれもが人間らしい生活を望んでいるはずです。

しかし、憲法九条がなくなれば、この40人が4千人にも4万人にもなるのではないでしょうか?
 人間らしい「人権」が、そして何より大切な「人命」が尊重される暮らしのために9条は絶対に変えるべきではありません。

 お金のために戦場にも赴き、仕事だからと人殺しも辞さない傭兵だって、得たお金は「人間らしい生活」に使うのです。

 言い換えれば、「人間らしい生活」のために命がけの傭兵稼業。
 ブッシュは有権者の批判をかわすために、イラクには米兵ではなく傭兵を増やしているとか。

 さらに、ほとんどの米兵も傭兵も、劣化ウランの恐ろしさを知らされず、被爆の保障を求めても責任回避される。
しかも、劣化ウラン弾で汚染された地域には日本の自衛隊が・・・。(5月15日テレビ朝日スクープスペシャル)

 大資本が大きな利潤のために、庶民の健康も命さえも安く買い叩き、「戦争だから、国を守るためだから」と殺し合いをさせる。

 ローマ時代の 奴隷戦士たちに科せられた 命がけの戦い
 現代の 庶民という名の奴隷たちに科せられた 命がけの仕事や戦争!
 日本中に大声で叫びまわりたい!

「私たちは奴隷ではありません。国民主権・恒久平和・基本的人権を尊重する日本の国の主人公です。政府に命令しましょう!」

「憲法どおり、戦争は絶対許さない! 人命と人権を尊重する社会制度をつくりなさい! 誰もが平等で安心して暮らせる社会をつくりなさい! 憲法で求めている理想社会の実現に努力しなさい!」と。

「九条で世界を照らせ!」 『詩人会議』 のシュプレヒコール

2005年05月19日 | Weblog
憲法は空気
汚れのない空気だ
わたしたちは五八年間 吸ってきた

わたしたちは政府に命令することができる
わたしたちは平和を望むといった

わたしたちは専制と隷従 圧迫と偏狭は除くといった
わたしたちは恐怖と欠乏から免れたいといった

わたしたちは永久に戦争を放棄するといった
けれど戦争はいくども起こり

人間の尊厳を守るために
わたしたちはたたかった

昨年、テレビであるアメリカ人がいっていた
大統領選に立候補できるのは

莫大な選挙費用を集められる人だけ
ブッシュのスポンサーは軍需産業と石油産業

お礼をするには
戦争をするしかない と

再選されたブッシュ大統領は戦争をするしかない
小泉首相はその真似をするしかない

日本にあるアメリカの軍事基地を笑って守るしかない
かれらの考えはわかりやすい、国民を主人公にしたくない、

個人の権利は制限されてもいい、国家が国民を統率すればいい、
いろいろな考えかたがあるより一つがいい

かれらは「正義」という看板をかかげて
資本の在庫を売りさばく番頭だ

 すべて権力は、国民に由来する。ベルギー王国憲法。
 労働に基礎を置く民主的共和国であり、主権は人民に属する。イタリア共和国憲法。

 共和国の原理は、人民の、人民のための、人民による政治である。フランス共和国憲法。
 すべての権力は、人民に属する。中華人民共和国憲法。

…一六〇行の詩の一部を抜粋・転載しました。
(全文必要な方は、ご連絡を。私のHPでも全文をお読みいただけます。)
http://www.kumagai-keiko.jp

テレビ、あれこれ…。

2005年04月18日 | Weblog
 先週の日曜版コラム「風の色」、『テレビって一体?』読まれましたか?

 「いつの間にか、テレビって、そのたびごとに話題が三つくらいしかなくなったなあ。次々と浮かんでは消えたモノやヒト。パナウェーブ、統一教会、サッチーからフセインまで。多分ロス疑惑

のころから始まって、オウムでピークに達して、そのまま続いている。共通するのは『恐怖』をウリにすること。得体の知れない何かが私たちを攻めてくるかも、洗脳されてしまうかも…。

B級ホラーのような内容を繰り返し流して、必要以上に『恐怖』を増幅させる。
 「その割にさ、本当に怖い現実はあまり描かないんだよねえ。君が代を歌わないだけで処罰と
か、チラシまいただけで逮捕とか。

『自由が奪われる現実の『恐怖』は描かずに、そういう政策を実行中の都知事のドラマや国会議員をゲストにバラエティ番組をやる。そういうテレビ局の態度のほうがよっぽど恐怖なんだけど。』 …海南友子さん

 先日、銀行から、NHKに受信料不払いの連絡をしたところ、担当者から「ご意見を伺いたい」と電話が来ました。

「国民に大切な事実を報道するのが公共放送の役目ですよね。国営放送と呼ばれるような内容の、現在の報道や番組内容が改善されれば、すぐに支払いは再開します。

戦後六〇年たっても、この国が「お上」の意識をぬぐえないのは、NHKにも大きな責任があると思う。本当の民主主義を国民の中に根付かせるには、少数意見をきちんと報道し、国民の様々な運

動や考え方を公平に紹介して、国民が自分で考え、判断する材料をきちんと提供するべき。大人の責任として、子どもたちに、まともな日本を残しましょうよ。」と話すと、

「大変よくわかりました。おっしゃる通りだと思います。今後、改善に力を尽くしてまいります!」

 さて、今後のNHKは…?

イラク攻撃から2年

2005年03月29日 | Weblog
「米国の新しい映画よ。無料であげるから見てね」とDVDを差し出した。中身は「9・11ボーイングを捜せ―航空機は証言する」と題するドキュメンタリーだ。

米国のラジオキャスターが制作し、きくちゆみさんが日本語版を監修した。ボーイング757型が突っ込んだ国防総省に開いた穴が小さ過ぎること、どこにも見当たらない機体の残骸や乗客らの遺

体、世界貿易センターに航空機が突っ込む寸前にビル内で光る白い閃光、「まるでビル解体のように次々と爆発が起きた」と証言する現場の消防士たち…。事件直後のニュース映像を検証し、米国政府の公式発表との食い違いを指摘する。

多くの映像は一度だけ生中継された後、放送されなくなったという。きくちさんは「9・11テロ」は巨大な軍事産業を維持するため、戦争をしたかった米国の自作自演の疑いがある、と指摘する。沖縄タイムス05.3.19付

「しんぶん赤旗」のコラム「風の色」の筆者、きくちゆみさんの記事です。
また、「テロリストは誰?」は米国政府が第三世界に対して仕掛けてきた「数々の戦争と政権転覆の真相」を描いた十本の映像によるオムニバス作品。

アカデミー賞をとったドキュメンタリー映画『嘘まみれのパナマ戦争 Panama Deception』も収録。

 このビデオに納められている数々の映像からは、多くの人が知らない驚くべき真実が迫ってくる。そして「国家としてテロを行ってきたのは、実は米国自身なのではないか」という疑問が湧き上がる。

アメリカの最大の問題は、海外で米軍が本当は何をしているかをアメリカ人自身が知らされていないことにつきる。そう考えたフランク・ドリルは、十本のドキュメンタリー映画を二時間に編集してこのビデオにまとめた。 全米でおよそ百万人が観た衝撃のドキュメンタリー集。

日本各地でも上映会を開催。見てみたいと思いませんか?
夕張でも上映会、計画しませんか? (DVDなので格安です。)

夕張 「君が代」元年…

2005年03月15日 | Weblog
「これより…中学校卒業式を始めます。卒業生が入場します。ご起立の上、拍手でお迎えください。」

「歓喜の歌」が合奏される中、卒業生の入場が終わると、「国歌斉唱」の声とともに「君が代」歌唱入りの曲が流れたとたん、生徒のほとんどが着席!

 私の席から見るかぎり立っていた生徒は2~3人のようでした。
保護者席でも職員席でも着席者は少なからずいました。

それも、堂々と着席する人、周りを見渡して着席する人、起立し続ける人…様々な人間模様です。
こうなると、憲法で決められた「内心の自由」の中でも、「内心を表明しない自由、表明を強制されない自由」が侵されていることが気になります。

東京都では、高校の校門付近で「日の丸・君が代に反対しよう!」というビラを静かに配っていた市民活動家たちが、(校長が警察に通報)逮捕されるという事件が数件おきました。

「警察のほうから、“ビラ配りが来たらすぐ連絡して欲しい”とうるさく言ってきた」という情報もあり、“「言論の自由」を警察がまさに弾圧している!”のです。

“ナチスドイツの旗と同じ時期に同じ役割をした「日の丸」”と“天皇の世がいつまでも続くようにと歌う「君が代」”を納得できない人が多数いるのは当然なのに、国民の議論を待たずに数の力

で、あっという間に「国旗・国歌」と決めてしまい、国会では「強制しない」と決めたのに、憲法で決められている「内心の自由」「言論の自由」を踏みにじって、教育の現場に導入する自民・公明の政府、小泉内閣です。

救いは、先生と生徒たちが「日の丸・君が代」の問題点を真剣に考えるきっかけになり、改めて現代の日本が抱えている問題を見つめなおし、大多数が起立を選択しなかったことでしょうか。

十五の春を「日の丸・君が代」で迎えた子どもたちを、「二度と再び戦場に送らない!」
この強い決意をお互いに再確認し、固く手を取り合って、「平和憲法」を守り抜く「決意」と「行動」が今、求められています。

メール応援団募集中!

2005年03月01日 | Weblog
突然見ず知らずの方からメールが届きました。
「革新・民主陣営のHP(ホームページ)応援サイトを計画しています。あなたのHPをサイトの中で紹介させていただきました。」という内容です。

 「IT関連に詳しい支持者」の方たちによるボランティアで運営されるらしく、“このサイトは、闘いの為のIT活用です。いうならば「近代兵器」を利用するための応援ページです”と書かれています。

そこで、返信メールに「私のHPはまだ個人サイトで、今現在議員としての公式HPは準備段階です。」と送ったところ、次のメールには何と、

「・・・このサイトの編集委員になってくれませんか?」
「私はHP作成に関しては、超初心者です。それで現在の“goo簡単ホームページ(普通に文字を書き込むだけでOK!)を使っています。

質問だらけの生徒役でよければお引き受けします。」
「熊谷市議が初心者と心得て依頼しました。このサイトには初心者の視点が不可欠です…」

こんなやり取りが先月中旬にあり、メールでわからないところを質問しながら、ようやく、トップページ(HPの表紙のようなもの)のテスト版が出来上がりました。

内容は3月議会の後、少しずつ充実させていき、4月中には開設予定です。
そこでみなさんにお願いです。

メールを使った通信員になっていただけませんか?(携帯からも歓迎!)みなさんが思ったこと、目にとまったことを「ちょっと一言」「写真に添えて」など送っていただけると、内容も豊かになり、交流の場にもなり、見てくださる方も楽しめるページになると思うのです。

若者だけでなく、中高年や、退職して時間にゆとりのできた高齢者にも広がり始めたインターネット。

たくさんの方に正しい情報を伝え、楽しんで見ていただけるものをつくっていきたいと思います。
みなさんの参加、待ってます!

mail@kumagai-keiko.jpまで。

「君が代」元年? 」

2005年02月15日 | Weblog
 数年前、穂別で教員をしていたとき、卒業式・入学式に「君が代」が導入されることとなりました。99年の「国歌・国旗法」制定に伴ってのことです。

音楽の先生が伴奏を拒否したため、式には録音テープを流すことが決まり、子どもたちには「日の丸」「君が代」が問題を残しながら法制化されたこと、「内心の自由」などを説明することを教職

員で申し合わせ、「歌う・歌わないは自由」、「起立する・しない」は問題が大きいので、「修礼」のあと、座らずにそのまま「国歌斉唱」と決まりました。

“ステージ中央に日の丸、演台、その横には松の盆栽”という、古式蒼然とした雰囲気で、子どもたちと教職員が誰一人として歌わない中、録音テープに合わせ、教育長と校長の歌声が体育館に響く異様なものでした。

つられるように、父母席から低い声が。(学校の影響力は、大きい…!)

それ以前、私が通勤していた南空知の小中学校では「君が代」はまだ導入前で、「日の丸をどうするか」「生徒たちが主役の式をどうつくるか」というのがこの時期の職員会議の議題でした。

また、長女・二女の親として出席した、夕張の小中学校では「日の丸」さえもなく、本当に先生たちの創意工夫で「子どもが主役の卒業式」を作ってくださり、子も親も心からうれしい、晴れの卒業式でした。

さて来月、今度は我が家の第3子、長男が中学校の卒業式を迎えます。1年生の時「日の丸」をめぐって2時間もの間、卒業式が中断されるという「事件」の記憶も新しいまま。

平成元年生まれ、「消費税元年」にこの世に生を受けた彼らの卒業式は、夕張での「君が代元年」になるのでしょうか。

東京都の一部では、“声量指導”まで出されました。 憲法で決められた「内心の自由」を守ることはどこへ消えたのでしょう?

教育基本法でうたわれた、「不当な支配」にずるずると屈していく、この国の主役はまだ国民のはず。

式の主役は生徒のはずです。
「お上に逆らわず、もの言わぬ国民」づくり…、許せますか?

九条掲げ打って出る国に ニセコ町長 逢坂誠二1月29日付 赤旗より

2005年01月31日 | Weblog
最近の憲法論議で、環境権、プライバシー、家族、教育問題などを取り上げて憲法改正が必要だという論議があります。現行の政策の中で徹底的に論ずるのが一番。

 今すべきことは、憲法を変えることではなく、この憲法が果たしてきた役割、機能はいかなるものであるか、日本がどんな国であったら国民が幸せなのかということを議論すること。

 憲法九条は守るだけではだめで、戦争放棄、平和主義などの価値をどう育てるのかが大切。九条によって積極的にアジアや世界の平和のために打って出る国づくりが必要。

 日本は積極的に平和のために世界の舞台で紛争処理に動く国だとか、武力によらない話し合いのテーブルはいつも日本が準備する国であるという行動をとることが重要。世界の国々はそれを日本に期待している。

 「九条の会」に限らず、憲法の問題を自分の問題として引き寄せて考えなければいけない。特に若い世代にはもっと考えてもらいたいし、戦争を経験している世代のみなさんにもっと原体験を発信してほしい。

 地方自治の現場にいる町長という仕事をしていて、世界の問題が見える。自治の現場は扇の要。あらゆる問題は私の手の上にあるから、全体が俯瞰できる。だから、住民の目線が必要。それで国が成り立っている。

 武力では人の心に永遠に解決できない深い傷をつくる。今までの歴史はまずいから新たな可能性を探そう。より一歩でも高まりたいと思うのが人間。

 世界の中で憲法九条を持つ日本だけが、その役割を担える。先進的な経済活動をしている日本において、新しい平和の概念を創り上げれば新しい時代が開ける。

自由と権利を守るのは…

2005年01月15日 | Weblog
 昨年から世界的に台風・水害・地震・津波などの大災害が続いていますが、最近の日本では、言論や表現の自由を奪う動きが強まっています。

以前自衛隊の官舎にイラク派兵反対のビラを配った人が逮捕されたことが報道されましたが、昨年暮には日本共産党の葛飾区「区議団便り」などを配っていた男性が身柄を年末年始20日間も拘束され、東京地検公安部に起訴されました。

この事件は他のマスコミからも「自由な表現活動を保証された市民社会を萎縮させる重大な問題」との告発の声が上がり、全国の憲法研究者51氏は「日本国憲法が保障する人権と民主主義に対する重大な挑戦」と述べています。

また、4年前のNHK番組「問われる戦時性暴力」への政治介入について、内部告発者の記者会見が行われ、安部・中川両氏とNHKからも否定コメントが出るなか、今後の成り行きが注目されています。

英紙ガーディアン(電子版)は、NHK番組の改ざん、政治介入問題を詳しく報道し、「NHKは“ジャーナリズムの魂”を売り渡す異常な行為で罪深い」とする「戦争と女性への暴力」日本ネットワークの西野瑠美子氏のコメントを紹介。

さらに、視聴者がNHKの財政スキャンダルにも怒りを感じており、受信料の納付を拒否するなど「NHKに対し先例のない市民的不服従をおこなっている」と指摘しました。

この「先例のない市民的不服従」を受信料のみで終わらせず、はがきやメールで意見を送ることや、署名運動に参加する、地域・職場から9条の会を広げるなど一人ひとりが日本の将来を見つめ、自らの意思で行動に移すことが憲法を守ることにつながります。

「国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」(憲法12条)
「行動するのは、今!」です。

05年のスタートに

2005年01月01日 | Weblog
私が6歳の年に始まり、20歳になるまで続いたベトナム戦争、隣国の戦争でしたが、毎日にようにテレビや新聞で報道され、子供心に「日本は戦争しない国でよかった。」と、胸をなでおろしたものでした。

 あれから数十年後の日本は、戦後初めて自衛隊を海外に派兵し、アメリカの占領統治に協力しているにもかかわらず、現地の様子はテレビや新聞などで報道されなくなってきました。

 平和憲法を守る「九条の会」の存在も盛況ぶりも、ほとんど報道されません。
 報道の自由も、国民の知る権利も、人間の尊厳も、踏みにじられていませんか。

昨年はイラクで人質事件がおき、犠牲者も出ました。自衛隊派兵がさらに一年間延長され、日本をアメリカと一緒に戦争する国にするという改憲論議、

さらに、三年連続三万人を超える自殺者、凶悪犯罪の激増、拡大する貧富の格差・失業問題、社会不安、すべて小泉内閣の悪政という「人災」がもたらしたものでしょう。

昨年は、台風・水害・地震等、大災害の多い年でしたが、「天災には十分な備え」が、「人災を防ぐには、一人一人が安全点検をし、人災の原因を元から断つ」ことが必要不可欠です。


北海道母親大会 池田香代子さんの講演より『微力を集め、平和な世界を』

2004年09月28日 | Weblog
9月25日、北海道母親大会で「世界が100人の村だったら』「やさしい言葉で日本国憲法」「戦争のつくりかた」等の出版でおなじみの池田香代子さんの講演から、是非紹介したい部分を要約しました。

…一人ひとりが大切にされない状況の最たるものが戦争です。戦争は戦場で始まるのではありません。人の心の中で始まります。一人ひとりを大切にしない心の中で、つまり人権を軽んじる心の中で、戦争は始まるのです。

「世界がもし100人の村だったら」はいろいろな人がいるということを知り、受け入れあうことを呼びかけています。私にとって、私が大切なように、誰もがその人にとって大切なのだということを踏まえないすべてのことは、誤りであり、そこへとミスリードする言葉は嘘で塗り込められている。嘘を見抜く力がますます大切になってきます。

私たちは微力ですが、無力ではありません。微力を集めて大きな力にすることが大切です。そのために、次の5つのことを提案します。

①自分の親しい5人の人に平和の話をする。
②マスメディアの組織の中でがんばっている人を支える。

(少しでも良かった番組に、メール・葉書・ファックス等で応援を。コツは、良かった部分をほめ、再放送の要望や「あの部分をもっと詳しく」など、意図的に。多数の視聴者の要望は、番組づくりに反映されます。)

③投票に行こう。
④議員に近づき、平和の話をしよう。

⑤買い物などで、地産地消
(地元で生産したものを地元で消費する~石油と農薬の使用を減少)と、フェアトレード(第三世界の「人」と「環境」を考える交易~公正な商取引を通じて、第三世界に住む立場の弱い末端の人たちの自立支援と環境保全)を意識しよう。…

「日本、米式から脱却し、アジアの自立先導して」マハティール・モハマド(前マレーシア首相)

2004年09月13日 | Weblog
 ~(日本経済が)「失われた十年」と言われるほど低迷したのは?
「日本が米国の政策をコピーしようとしたからではないか。日本の文化は米国と同様ではない。リストラに対する社会の受け止め方が違うのに、企業が収益のために米国を見習ってリストラを進めたのがこの十年だ。」

 ~経済のグローバル化を批判なさっていますが?
「情報や資本が国境を越えてゆくグローバル化そのものを拒んでいるのではない。いまのグローバル化は米国主導で進んでおり、米国には利益を与える。」「米国は他国が自国産業に補助金を与えていることを非難しているが、米国も農産物を保護し、多額の補助金を与えている。

米国は炭酸ガス(CO2)の削減計画を定めた京都議定書に従わず、われわれは従っている。そこでもマレーシアの産業は米国に比べコスト面で不利になっている。米国は包括的核実験禁止条約にも批准せず、核実験を進めている。米国は国際法などに縛られずに自分自身のやり方でやりたいのだ。米国のやり方には従えない。」

 ~日本がアジアでリーダーシップを示すべきだと?
「日本は第二次世界大戦では失敗したが、今は近隣諸国といい関係にあると思う。フランスとドイツは過去に百年間も戦争した経験があるが、もう平和を維持しようと決めた。欧州と同じようなことがアジアで起きないとは言えない。日本の活躍する場はある。」

 ~日米の理想的な関係はどうあるべきだと思いますか?
「友人であるべきだ。日本は、『イラクを攻撃すべきではない』と助言すべきだった。一緒に戦った英国でさえ、米国に助言しようとした。

英国と日本が同じ意見で、さらにフランスとドイツも同じ意見だったら、米国は聞く耳を持ったかもしれない。米国の決めたことを支援するという関係は一方通行の関係だ。それでは友人の関係とは言えない。」

朝日新聞  九月十二日「同盟経済」より

りぼん・ぷろじぇくと 「戦争のつくりかた」あとがきより ~東京新聞特別報道部 田口 透

2004年08月31日 | Weblog
 今、いったい日本ではなにが起きているのでしょうか。
 まず、教育の周辺。君が代、日の丸問題では、監視役が学校に派遣され、君が代を歌わず起立しなかった先生が処分されました。

ばかばかしい話ですが、子どもたちの歌声の大きさをチェックするところまで出てきました。教育基本法の改正では、「愛国心」の強制も始まるでしょう。もちろん、すでに教育現場では、先取りの形で「心のノート」が「愛国心」を教えていますが。

 生活の周辺はどうでしょうか。治安、防犯という意味からの監視カメラの街角への設置、警察の合法的な盗聴の実施、テロ対策を名目とした全国の港のフェンスによる封鎖、コンビニからの有害図書排除という表現の自由への事実上の圧迫、政府からの有形無形のテレビ局などへの「圧力」など、実はじわりじわりと私たちの生活は息苦しくなっています。

 さらに、イラク戦争反対のビラを配っただけで逮捕され、七〇日以上拘束された人たちの事件からは「政府の都合の悪いことをするとどうなるか」という「事実」を突きつけられ、とても胸がざわつきました。日米安保を研究する大学の先生からこんな話を聞きました。

「もし、昨年三月に憲法九条がすでに改正され、集団的自衛権の行使が認められていたら、日米安保の観点からも間違いなく開戦当初から自衛隊を派遣するという英国と同じ道を歩んでいたはず。もう一度、九条改正とイラク戦争をつなげて考えてみてほしい。」

 他のメンバーからは「当時、日本が戦争に巻き込まれていたことに気づかなかった。戦争は突然やってきた。あとから思うと、確かに暮らしは厳しくなっていたけれど…。」

「戦争は戦争の顔をしていません。」「力めば力むほど、相手は聞いてくれない。知恵を使わなければならないし、あきらめずに、ボールを投げ続けていくしかない。」