くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

本館 くまがい桂子のHPもよろしく!

次は徴兵制?!

2003年10月19日 | Weblog
日曜版読者の方との会話です。
「いよいよ、総選挙ですね。自民・公明の与党は、三年後には消費税は大増税をして、憲法を改悪して戦争をできる国に変えようとしてるんです。今も、自衛隊をイラクに派遣するって言ってますよね。」

「そうそう、家でも親類に自衛隊の人がいたけど、もう定年で、戦争に巻き込まれなくて良かったって言ってるの。」
「家でも親戚に自衛隊員がいて、大丈夫だろうかって心配してるんです。今回は旭川から行くらしいっていう話だけど、隊員も家族も心配ですよね・・・。」

「本当にね。誰も戦争に行きたくて自衛隊に入るわけじゃないですよね。給料をもらいながら、専門的な免許が取れたり、災害の時なんかに被災者の役に立てる、そう思って入隊する人がほとんどですよね。」

「自民・公明の与党は、今度の選挙に勝ったら次は憲法を変えて、アメリカの戦争に協力できるようにする予定なんです。海外で犠牲者が出たら、自衛隊へ入る人は極端に減るだろうから、いよいよ徴兵制だって言われてます。家の中学生の息子なんか、ちょうど適齢期かも・・・。そう思ったら、今度の選挙、必死です。」

 「そうだよね。民主党にも頑張ってもらわないと。」
 「いいえ、民主党は憲法改悪にも、消費税増税にも反対していないんですよ。」
 「えっ・・・!」
 「憲法九条は今、世界で高く評価されているし、年金の財源だって不公平な消費税に頼ることはありません。欧米諸国では常識的な、安心できるプランがありますよ。世界の常識が通用する国にしたいですよね。」
 

清光園 秋一番まつり

2003年09月07日 | Weblog
九月六日、特別養護老人ホーム清光園の『いきいき清光園 秋一番まつり』に参加してきました。
夕張太鼓の演奏、尺八・三味線・太鼓の演奏、夕張高校吹奏楽部の演奏、民謡あり、よさこいソーランあり、さらに出店、大抽選会。

そこでは六十人にも及ぶボランティアの方たちが活躍されています。
施設長さんの「入所者の皆さんは、一年間、この日を楽しみにしてるんですよ。」の言葉がうなずけます。

この施設へ入所を希望されて、現在待機している方が五十人ほどおられるとか。
ケアハウスレインボーヒルズでも三十五人程度の待機者とお聞きしました。
どこの市町村でも、施設の空きを待っておられる方が、何十人・何百人とよく耳にします。

夕張の遊休地をできれば無償で提供して、今、どこでも一番求められている、高齢者向けの施設をいくつも誘致して、近隣の市町村からも入所者を受け入れていくような、そんな街づくりはどうでしょう?

市内だけでなく、市外のお年よりも安心して暮せる街づくりを目指せば…。
え、ますます高齢化率が高まる? いえいえ、施設には職員が大勢必要です。

独身の職員たちが結婚し、夕張で生活を始めたら…。
既婚の職員の家族も、夕張の街が気に入って、夕張に定住したら…。
札幌にも近距離。誇れる自然環境。温水プールにスキー場。アットホームな映画館に冬の国際映画祭。

 街としての魅力は十分。足りないものは仕事です。
清光園で暮すお年寄りのため、親身に介護されている職員の方たちの、
輝く若さを眩しく感じたのは私だけでしょうか。

(続)議員の仕事

2003年08月17日 | Weblog
先日丸二日をかけて、市道の補修のための視察をしました。
補修が必要な箇所は数え切れないほど。

予算の多少で、補修の実現する場所が決まります。
二日目の午前中の視察で、道路に直径20センチほど丸く陥没している箇所がありました。
「これは危険だね。」「早く直さないと、穴が大きくなって、大変だね。」職員の方たちと議員との会話です。

そして、午後三時頃には、「修理の担当者が現地に向かっている」との報告がありました。
「危険な箇所は少しでも早く修理を」という職員の方の熱意に、「早いね!」と、議員一同感心しきり…。

感心できないのは、視察途中の喫煙マナーです。
職員の方たちは、車内禁煙に協力してくれましたが、議員の一部の方たちは「喫煙者は後ろ!」という分煙、歩きながらの喫煙、そして吸殻のポイ捨てです。

昼食時も煙の立ち込める部屋では、頭痛と吐き気がしそうで、一人、隣の部屋で食べました。
同行のO議員に、「タバコの煙、嫌じゃないですか?」と質問しました。
「嫌だよね。受動喫煙。みんな、副流煙の方が毒性は強いってわかっているのに。止められないもんだから…。」

「『愛煙家』というのは誤りで『ニコチン依存症』と呼ぶべき、そもそもタバコの煙には、多くの発癌物質が含まれているのだから…」 ―お医者さんの言葉です。

さらに、最近の研究では、妻が非喫煙者でも、夫が喫煙者の場合、心臓病になる確率が十五倍にも!
愛する人や、他の人の健康を奪ってはいませんか?

議員の仕事

2003年07月27日 | Weblog
 市議会議員になって三ヶ月、『自分自身の発言が、多少なりとも行政を動かしていく』この、議員として当たり前のことに、今ワクワク・ドキドキしています。

 定例議会の中で取り上げ、委員会の中でも質問してきたことが『バス利用者へのアンケート調査』という形で実を結びました。
 アンケートは、今回のバスダイヤ改正で一番生活に支障をきたしている真谷地約二百世帯と、地域の医療施設が閉鎖された、南部の約五百世帯の全戸が対象です。

 しっかりと住民の声を聞き、対応策を考えようという市民福祉部みなさんの熱意が伝わってきます。
また、市立総合病院の給食の民間委託についても、私の要望した食品の安全性について、厚生労働省だけでなく、WHOの指摘も含めて、現在の栄養士さんが安全面でのチェックをされることになりました。

 ここでも『入院患者さんたちに、より安全なものを』という職員の方たちの姿勢が、うれしいではありませんか!

 私のような新米の市議会議員の発言でも、市政が変わっていくこの仕事。
にもかかわらず、国会の閣僚やベテラン議員たちの度重なる時代錯誤の発言。

 ついに「イラクのどこが安全か、私にわかる訳がないじゃないですか!」の小泉発言、そしてイラク特措法の参議院通過。

 戦後最大の失業率。医療・税金・年金の改悪が生活を直撃します。
 将来の見えない不安に、いやおうなく揺さぶられる中学生の事件が続きました。
 自公保政権の賞味期限がとっくに切れて、一気に腐敗が進んでいます。

人が死んで残るものは…

2003年07月14日 | Weblog
七月十二日の北海道母親大会に参加しました。
記念講演は女性史研究者の山崎朋子さんの『女性史の窓からー今を考える』です。

八歳のとき、大型潜水艦の艦長であったお父さんは、乗組員とともに潜水艦ごと開戦前に沈没。
マスコミ報道の転換で、非国民から、一転悲劇の英雄へ、さらに映画化までも。何と戦意高揚のためでした。
「これからいろんな理由をつけて、自衛隊の派遣、徴兵制へ…。いつか来た道にそっくり…。」と。

 東大法学部の最優秀の学生であったにもかかわらず、朝鮮人であったがゆえに、卒業後は一切の職にもつけず、不条理な別れを余儀なくされた最初の夫。

 朝鮮語を教えることさえも奪った、植民地政策。そして、侵略戦争の中で利用され、従軍慰安婦という非人間的で悲惨な運命を強いられたアジアの女性たち。

 民間人を人柱として送り込んだ満州開拓と大陸花嫁。
敗戦時、軍の上層部だけが逃げ帰り、民間人には敗戦も知らされず、悲惨な逃避行と、多数の残留孤児。

 なぜ、軍国主義・戦争への道を防ぐことはできなかったのか。
婦人選挙権を獲得する闘いでの、反戦決議を大衆は支持しませんでした。

 …当時流行っていたのは、エログロナンセンス、そして三S(セックス・スポーツ・スクリーン)…「無関心こそが平和の敵、戦争への道。一番大切なのは自分の暮し、戦争は他人事。今とよく似ています。」

「人が死んで残るものは、生きている間に何をしたか、何をしなかったか、ではないでしょうか…。」
日本を戦争する国に変えないために、何をしますか?

母親大会に寄せて

2003年06月17日 | Weblog
 先日、「母親大会」の募金のお願いにあるきました。
 =生命を生み出す母親は  生命を育て 生命を守ることをのぞみます=
 このスローガンのもと、私の年齢と同じ49回目の日本大会を迎えます。

 1954年3月1日、アメリカがビキニ環礁で広島方原爆の1000倍の威力をもつ水爆実験を実施,856隻余の船舶が死の灰をあび、第5福竜丸の久保山愛吉さんはその年の9月、「原水爆の被害者は私を最後に…」と亡くなりました。

このことをきっかけに、始まった母親大会は、子ども達の健康、教育・環境・子供たちを取り巻く社会問題、そして家族全体から社会全体へと視点が広がって、今では2万人もの参加者が一堂に集い、そして分科会に別れて学習し討議し、デモ行進。

学習を通して少しずつ社会の仕組みとゆがみがわかってくると、この社会のゆがみをなくして、社会全体が幸福にならなければ、いつなでたっても問題はなくならないことに気づきます。

世界の軍事費100兆円の内36%をアメリカが占め、第2位はなんと日本です。この軍事費の一部を削って、世界の子どもたちが戦禍や飢餓・貧困・病気におびえることなく健やかに生きられるよう、医療・環境・教育にまわすなら、5歳未満で亡くなる子ども1100万人や厳しい労働を強いられる子ども2億5千万人を救うことができます。

有事法制が成立し、イラク支援法案が国会に…。
法律を変えて、米英の後方支援という形で、この国を脅威から守れるのでしょうか?
地球上にゆがみがあるうちは、テロはなくならないのでは…?


政治は住民のためにある

2003年05月18日 | Weblog
子どもは社会の宝って言うけどウソだよね、熊谷さん。あと二ヶ月で長女が小学校に入学なのに、放課後、見てくれる人がいないの。どうしよう…。」
 知人のそんな一言から始まった学童保育づくり。
同じ思いの父母たちの情熱は勿論のこと、賛同して下さるたくさんの方たちのエネルギーをいただいて、ねばり強い運動を続け、十年の後、ついに公立の学童保育が実現しました。
 「これが市民運動…。政治って住民のためにあるんだ!」この時の感動は今も忘れることができません。
 あれから六年。再びたくさんの方たちの大きなエネルギーをいただいて、夕張市議会議員の仕事をさせていただくことになりました。
 選挙中一緒にたたかって下さった、そして、同じ思いを共有して下さった、たくさんの方たちの思いを代表して、「住民の笑顔とパワーあふれる街づくり」を実現していきたいと思います。
 「政治は住民のためにある!」これが私の原点です。
 六十五歳以上の「高齢者」と分類される市民が四割りに近づいている夕張で、買い物・通院・除雪等、若いときには特に不自由を感じなかったことが、人口減に加齢が重なり、生活の重荷になっている方が増えてきています。 
 「長生きしても、こんな体じゃ…。」歳月を重ねて、体が思うように利かなくなるのは、多少の差こそあれだれも同じです。
 「高齢になっても、障害を持っても、全ての市民が安心して、笑顔で暮らせる街づくり」これこそが市民の誰もが平等に願う、夕張市政ではないでしょうか。