三日目の老神温泉。当初一日中宿でゴロゴロする予定だった。ところが宿の観光案内を見ると近場に怪異な場所がある。吹割の滝である。「ふきわれのたき」。聞いたことはなかったが写真を見るとなかなか壮観。また宿の中には短歌を書した色紙があちこち掛けてあるが(トイレに腰かけた目の前にも)宿の人に聞くと女将が短歌をよくする人で牧水がこの地を訪れ歌をのこしているという。調べると牧水の歌碑と片品川の遊歩道と吹割の滝が . . . 本文を読む
飛ぶ夢を見たのはいつまでだろう。晴れ渡る山野を飛ぶ夢。眼下に見えていたのはどこか遠い山の上に広がる水草原。満々とした水面(みなも)に生い茂る水草。その水草の上を私は低くぎりぎりのところを飛んでいる。本当に飛ぶことができるのかとどこかで思いながら。それでも夢の中ではその気になればいくらでも飛ぶことができた。
飛ぶ夢を見なくなった。
そうしてあの風景に近い場所が尾瀬であることをいつとはなしに知った . . . 本文を読む