小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

こんなの買っちゃった

2006-06-23 01:39:57 | Weblog
先日、都内某所に買い物に出掛けた際、本棚を眺めていて、つい衝動買いしてしまった一品があった。

なんでも「路面電車と都市の未来を考える会」という組織が委託販売していた、「岡山おもてなし公共交通マップ」という地図、要は岡山市内の路面電車とバス路線の地図で、一冊100円とお買い得。

しかし、こちらをご覧になっておいでの皆さんは、「いくらなんでも物好きなもんで、なんでまた岡山?」とお思いでいらっしゃることと思うが、これでも遍歴には岡山育ちが加わるのである。
といっても、父の転勤の関係で、住んだのは生まれて3ヶ月目から小学校2年生の冬まで、1975年3月から1982年12月までで、記憶はだんだんおぼろげながら遠ざかっていく一方である。一応生まれは千葉県船橋市だが、おいらにとっての第二の故郷は岡山といっていい。
その岡山だが、母親はあまり岡山時代のことを語りたがろうとしない。
俺と兄貴と両方病弱というか、とにかく取っ替え引っ替えよく入院しており、俺も幼稚園時代の頃は、幼稚園で遊んだ記憶よりも岡山日赤病院で入院していた記憶の方が遙かに鮮明なくらいだったから、いかに病弱だったかが伺えよう。その岡山赤十字病院も、元々は岡山の繁華街にあったのだが、1985年にちょっと町はずれの郊外に移転して、昭和初期に建てられていたであろう建物は跡形もなく取り壊され、今は中国銀行の本店が建てられている。入院していた頃は、窓辺を走る路面電車を飽きもせずに眺めていたことを思いだす。



地図を眺めると、昔住んでいた我が家が、25年の時を経て今ここに蘇るようでもあり、懐かしさの反面、変わったところも各所に存在する。
小さい頃、よく自転車で追いかけっこをしていた岡山臨港鉄道の廃止。小さい頃は、何十両と連なった貨物列車が岡山港から仕立てられ、みんなでよく貨物列車の両数を数えていたのだが、これは1984年12月で終焉を迎えることとなる。元々はそれに先だって1984年2月に、終点大元で連絡していた国鉄宇野線の貨物輸送の大幅な合理化によって、貨物輸送が困難になったことでの廃線で、もしこの世まで生きさらばえていたならば、岡山を代表する昨今の路面電車復活の機運と合わせて、公共交通機関復権に大きく寄与する存在であったことは間違いない。かくいうおいらも、臨港鉄道に乗ったことがあるのは、岡山からさらに国鉄に乗り換えて倉敷や尾道などへ出掛ける時にしか乗った記憶がなく、岡山から新幹線に乗るような大旅行になる時はバスかタクシーだったから、如何に地元民から公共交通機関として受け入れられていなかったかを物語る。これは地方各都市へ行けば、どこにでも見られる現象である。

地図を読んでいくと、小さい頃に乗ったことがある「京山ロープウエー」の字がないことにも気づく。
これは岡山市の動物園「池田動物園」のすぐ近くに、岡山電気軌道が経営していた京山遊園地というのが、岡山の山の上にあり、岡電バスも「京山ロープウエー」と行き先を出して家族連れなどを運んでいたのだが、1998年に閉園。岡山県玉野市に本拠を置く「おもちゃ王国」が経営を引き継ぎ、「岡山スカイガーデン」として、1999年に再オープンしている。このロープウエー、全長がなんと160メートルしかない。

岡山の街も、すっかり変わってしまった。
こと公共交通機関、とくにバスにあっては、岡山は今や規制緩和の波にあって無法地帯と化している。
普通、公共交通機関なら、バス会社ごとに棲み分けがなされるのであるが、規制緩和の旗の元、既存路線に、今までエリアが違うので乗り入れていなかったバス事業者が殴り込み、しかも既存路線バスのダイヤのすぐ前を走るようにしてお客を奪う作戦に出ているものだからさあ大変。
そういったバス会社同士のパイの奪い合いが、実はおいらが昔利用していたバス路線で起きているのだ。
今までは、おいらが住んでいたところを走る路線バスといえば、両備バスと岡電バスだった。
 
ところがここに、元は岡山市北部から岡山県中部を担っていた中鉄バスが新規に路線を開通。しかもダイヤ構成が、既存路線の5分前を走るダイヤだったから大変。バス会社同士の争いに発展してしまった。
この争いは岡山市の至る所で見ることが出来る。
代表的なところとしては、岡山空港と岡山駅を結ぶリムジンバスの「戦争」。これも元は中鉄バスエリアだったところに、規制緩和の旗の下に、岡電バスと下電バスの2社が新規参入、壮烈な客の奪い合いを演じている。おおよそ首都圏では考えられない光景である。

岡山も、この前行ったのが2003年。あれからもう3年が経つのか。
もう一度、この地図を広げながら、岡山を訪れてみたいものである。

  


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