さいころ競馬（２）

日曜日。

予定通り午前３時頃、さいたまのあべちゃん宅を出発。
行きは彼の運転で、外環から東北道を、平均時速ぬあわキロ←キーボードの配列を見てねで快調に走ってゆく。道中、映画「スウイング・ガールズ」を見ながら行く。もうちょっと長いかなと思ったら、本編は１時間４０分ほどで終了。面白かったけれど、もうちょっと話の味付けが欲しかったかなあ…なんてな。

道中の霧による速度制限もなんのその、平均時速時速ぬあわキロで快調に走り、２時間ちょっとで福島飯坂インターに到着、あたりはすっかり明るくなっていた。
とりあえず朝に目指す飯坂温泉はもうすぐそこ。
近所の観光施設に車を置き、徒歩で５分ほどにある、ある意味飯坂温泉の代名詞ともなっている、明治からの建物を受け継ぐ鯖湖湯へ。
館内は先客が３、４人ほど。最初にかけ湯で温度を確かめてみるが、確かにこりゃ熱い！！
信じられぬ事に、そんな熱湯風呂に、地元の人は平気な顔をして入っている。
うーん。地元の客に負けてたまるかとは思うんだけれど、いかんせんお湯が熱すぎるので、とにかく身体にお湯をかけながら、徐々に熱さに身体を慣らしてゆく。
しかし、こんな熱湯風呂に平気な顔をして入れるなんざ、はっきりいって気○がい沙汰だ。それとも、何かの宗教団体のカルマ落としかよ。
あべちゃんはたまらずに備え付けの水のお世話に。俺は水に頼ると負けのような気がして、とにかくお湯をかけて慣らす。あべちゃんは水を使っているにもかかわらず身体が熱さで真っ赤。
慣れたところで湯船につかる。とにかく湯舟につからないと温泉に来た意味がない。
…ぬお～。熱さキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
たまらずに入って１０秒で出る。昔やっていた「熱湯コマーシャル」って、こんな感じなのかよと思ってしまう。あれは生着替えと水着で(*´Д`)ハァハァ するものだったが（殴）。
とにかくかけ湯をしては何度か湯舟に出たり入ったりを繰り返して、なんとか今回は鯖湖湯を制覇。
浴場内には張り紙がしてあって、「最近観光客が増えてますから、浴槽のお湯が熱いときには温度を４２～４３度まで下げていただきますようご協力下さい」といった旨。……。もっと熱いのかよ！
あとで脱衣所の表示を見てみたら、源泉５１度って書いてある。まさかこれをそのまま湯舟に注いでいるんじゃあ…。いや、５１度だったら確実に入れないのでアレだが、いったい何度で湯舟に注いでいるんだろうか。

とにかく前回駄目駄目だった鯖湖湯を制覇しご満悦。
一時間ほど格闘したところで出発。競馬場にほど近いファミレスで朝食。
朝食を取りながら、最近の中国情勢に関する日本の姿勢について、なぜか朝から大激論がはじまってしまった（笑）。これこそまさに「日曜討論」国営放送の番組じゃないんだから。小泉首相の姿勢から靖国問題まで、朝から話す事じゃねーよ（笑）。
朝食を取って、福島競馬場に着いたのは朝８時半頃。これも予定通り。
一般席か指定席かどうしようか迷って、禁煙席がいいということで５階のＢ指定席を取る。ゴール手前１００メートルのところだが、ターフビジョンは目の前にあるから迫力は楽しめるだろう。

今日の馬券の調子は、まあまあ当たることは当たるけれど、当たる数が少なくてだんだん資金を減らしていくという循環、というよりは、まあいつも通りの流れかと（苦笑）。昨年秋の京都競馬強化合宿の時のように、眠さも手伝って全く当たらないということはないのだが、あべちゃんが福島２レースで６０００いくらという穴馬券を当てて一気に馬券バトルは彼が優勢に。俺も単勝７倍の一本買いを決めたりして持ち直すものの、収支がプラスに転じることはなく、マイナスの金額がどんどん増えていくという計算。
今日の勝負レースはもちろん、中山のメインレース、皐月賞。
ディープインパクトからどう買うかという作戦なのだが、俺の中ではすでに、ディープインパクトとローゼンクロイツ、馬連13-14の一本勝負と睨んでいた。今まででディープインパクトと当たった組はすでに勝負付けが済んでいる。ならば別路線のこの馬の出番かと。もともとこの馬のデビュー戦を、昨年の京都競馬場で見ていて、単勝で勝負して２着で地団駄を踏んだので、今回は頑張って貰おう。ある程度好位置につけられれば、勝機はなくとも２着は十分にあるという読み。
ところが。
何でおまえはディープインパクトのすぐ前にいるんだよ！
まさか本気でインパクトと勝負しに行ったわけではあるまいが、よもやのこの作戦には、正直憤りさえ感じた。おまえなあ、まともにいって勝てるわけがないだろう！！
相手は別次元の馬である。皐月賞を勝てるか勝てないかではなく、どんな勝ち方をするかを求められていた馬なのだから、まともに勝負、しかも道中インパクトの後ろから走るのでは、２着取りもへったくれもないだろう。
皐月賞で負債が大きくなり、福島の最終を取ってちょっとは持ち直したものの、中山の最終、あれだけ叫んだのにゴール前で見事に差されてはずれ。その叫びっぷりは、周りの客からも失笑を買ったらしい。なにせ叫び方が
残せ！
残せ！！
残せ！！！
差されたぁ！！！
ってなもんだったからなあ。
最後のボーナスステージ、水沢競馬の最終レースでも、大本命に突っ込める金額も余裕も持ち合わせていなかった俺は、結局穴馬から本線２頭へ流して没落。
今日の負債。６２６０円。

負け組なので、最後は下道で福島からさいたままで帰還。競馬場前から福島市を抜けるまでけっこうな渋滞に引っかかり、一車線の場所では大型貨物に行く手を塞がれるなど、下道ドライブとしてはいい環境とはいえなかった。しかし宇都宮からはほぼ順調。
ただし、途中で時間切れになり、１６号に出たところで午後１１時近く。いくらなんでも２晩をあべちゃんの家で過ごすのも悪いと思ったし、帰りも面倒なことになるので帰宅を決意。手近なところにあった、東武野田線藤の牛島駅で降ろして貰う。検索すると、柏回りではもう帰れなさそうで、春日部から牛田回りで帰ると最終に連絡していた。野田線なのにこれいかにと思ったら、藤の牛島駅は東武春日部駅の隣だった。なるほど。

しかしまあ、最後の最後で、下道ドライブの後で電車に乗ることになるとはね。自分が何も考えていなかったのがいけないんだけどさ。