小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

喜んでばかりもいられない

2006-05-24 16:03:37 | 競馬の話をしようか
Yahoo!ニュース-日刊スポーツ…2度引退の12歳馬キャニオンロマンが復帰
南関東、ホッカイドウ競馬(道営)で活躍したキャニオンロマン(牡、若松厩舎)が、2度の引退を経て、12歳で現役にカムバックする。23日に門別競馬場で行われたホッカイドウ競馬の能検で合格し、再デビューの切符を手にした。人間に換算すれば50歳近いが、もうひと花咲かせるべく、勝負の世界に戻る。
 ダート1000メートル(2頭立て)の能検に出走したキャニオンロマンは、快調に逃げ1分1秒5で走破。相手に1秒2差をつけ、楽々と基準タイムをクリアした。96年に南関東大井でデビューし5連勝、3歳春には中央の皐月賞にあたる羽田盃を制覇。9、10歳時は道営で3連勝など、能力は折り紙付きだ。騎乗した佐々木国明騎手(28)も「すごいのひと言。力と柔らかさがある。まだ5、6歳くらいの感じです」と高評価した。
 波乱を乗り越えての、3度目の現役だ。大井でケガを負い、02年1月に1度引退。03年5月に道営で再登録され2シーズン走ったが、再び故障し、昨年5月に再び引退した。その後、故郷の谷川牧場(浦河町)で種牡馬になる予定も、適性がなく断念。現役で20戦しかしておらず、体力にも不安がないことから、今春に復帰の話が浮上した。
 管理する若松平師(56)は「3月末に牧場で見たとき、馬体重は560キロくらいありましたが、毛づやもピカピカでとても12歳とは思えなかった」と話す。ただ、大幅に体重増だった。4月初めから運動とともに、シェイプアップも図った。この日の能検では516キロで出走した。
 早ければ6月の札幌開催で3度目のデビューを果たす。目指すは、馬名の通り「ロマン」を与えられる競走馬だ。【奥村晶治】


うーん。
正直この復帰は…と思う。
競走馬は経済動物…という例えはしたくないのだが、走れてなんぼという部分がある。俺が競馬を語る時、あるいは知り合いの相撲取りにも必ず言っている言葉があるが、とにかくケガだけはしないでねと付け加えている。
相撲取りは相撲を取ってなんぼ、競走馬は、無事に走って賞金や出走手当をくわえてきてなんぼである。ケガで相撲人生を棒に振った力士、期待されながらケガで能力を発揮できなかった競走馬などごまんといる。
つまりどういうことかというと、12歳なのに出走歴わずか20戦ということに注目してもらいたいと。
キャニオンロマンの出走履歴を見てもらえれば分かるとおり、この馬の休養期間は半端ではない。
1997年の南関東4歳クラシック(現3歳)三冠総なめ確実と言われながら、一冠目の羽田盃の後に故障。その後1年半の休養を挟んだものの、叩きつつ調子を上げて、全盛期にほど近いところまで回復したところでまた故障。確か休養期間が長すぎたため、規定により南関東を走ることが出来ず、一旦ホッカイドウ競馬を叩いて再転入、2001年4月で一度引退しているのだが、2003年になって復帰。2004年に2度目の引退をしているのだが…。

この馬が、浦和の某T田厩舎のように、新聞も掲載しきれない中一日の連闘(笑)※注1にも耐えられる、強靱な馬体の持ち主(というよりただ競馬に出て回ってくるだけだが)であれば、別に心配などしない。
度重なる故障で南関東クラシックを棒に振った経験があるからこそ危惧するのである。
ホッカイドウ競馬が累積赤字で苦境に立たされているのは周知の通りで、馬産地であるが故のバックボーンで生きながらえている状況である。それこそ4、5年前までは、ホッカイドウ競馬が、地方競馬の賞金の最下級クラスに甘んじていたが、今では他のどの地方競馬も火の車の有様で、一般戦の一着賞金20万も、他地区と比べても別に低くなくなってしまった。10年前は「地方競馬のお手本」だった岐阜県笠松競馬も、今では一着賞金15万で凌いでいる。高知なんか10万円だし。
ホッカイドウ競馬が、なんとかして話題作りをしたい気持ちは痛いほどよくわかる。
しかし、せっかくのこれだけの馬をまたもや故障させてしまったら、元の木阿弥である。
ダンツフレームの現役復帰もそうだった。
使うなら、慎重に使って欲しい。この馬の栄光を、決して汚さぬために。

※注1 中一日の連闘…年末大晦日の大井開催に使い、中一日で他場の正月二日の開催に使うと、新聞が年末進行の関係で二日、三日分をまとめて刷り上げてしまうため、大晦日の成績が載らないというワナ。


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