攻めのPCR。言葉はわかりますが、どのような検査を、どのような対象に、どの程度実施するか、具体的にはよくわからない言葉です。
検査のスペックを明確にし、どのような頻度で検査を実施すれば大学の構内(キャンパス)にて
感染を制御できるのか、定量的な論文がゲノムウエブで取り上げられておりましたので、紹介します。
https://www.genomeweb.com/infectious-disease/frequent-covid-19-testing-may-enable-campus-reopenings-logistics-are-challenging?utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=GWDN%20Fri%20PM%202020-07-31&utm_term=GW%20Daily%20News%20Bulletin#.XyeS0IozbIV
このブログでは、①防疫に求められる検査の仕様(性能)は誰にも分らない、
②マーケットが求めるなら、良い悪いではなく、その目的にあわせたキットを供給することが重要、
という立場をとっております。その結果、検査用いて、防疫するというコンセプトをが確立されるのか、
やっぱり、「無意味だったね」という風になるのか、注意深く、紹介したいと
考えています。私が知る限り、防疫に求めらる検査のスペックを具体的に記した初めての記事となります。
シミュレーションの仮定:
・5000人の生徒、最初に10人の陽性患者、80日間の学期(セメスター)を想定。
・検査の感度は7割、特異度は90%, 98%, 99.7%の3つのケースを想定
・検査頻度は毎日、1日おき、3日おき、一週間に一回を想定。
・検査陽性者はすみやかに隔離
・再生産数は2.5(ちょっと大きいかなというのが感想です)、毎週10人他で感染してくる
結果:
・70%の感度、98%の特異度で、毎日検査した場合、抑制の効果により162人の感染者を生み出す。
・一日おきの検査の場合、243人の感染者を生み出す。
・1週間に一回の場合は1000人以上
・コストに関しては、一日おき$910、一日おき $470, 一週間に一回で$129
結論としては、一日おきの検査であれば感染を十分にコントロールすることができるとしてますが、検査のデリバリー
やコストの観点から現実的ではないとしております。
今後、どのようにすすむのでしょうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます