「けやぐの道草横丁」

身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳や歌への視点
「けやぐ」とは、友だち、仲間、親友といった意味あいの津軽ことばです

#59.津軽ことばで唄おう! その12「 さそり座の女 」

2018年09月07日 | うた
Photo by Semibo
09.07.2018
詳細文末参照。

さそり座の女


原曲:唄・美川憲一/
詞・斎藤律子/曲・中川博之/1972(昭47)


んでねおらだきゃ さそりざのおなご
きねえるまで わらえばえでば
おめだきゃあすびの つもりだて
づごぐのはでまで つでえがね
おもえこんだだきゃ えのづ えのづ えのづがげせ
んだやおらだきゃ さそりざのおなご
さそりのほすだきゃ じょぱりだほすで

んでねおらだきゃ さそりざのおなご
もさげねばたて わらえばえでば
おなごのこごろも わがねすて
だますてえつくて きたぎって
ほつけねおどごだきゃ おめぁ おめぁ おめだべね
んだやおらだきゃ さそりざのおなご
さそりのどぐだきゃ あどねきぐだきゃ

(間奏)
こちゃこさめらで ささのめへ
そえさきゃどぐなて へでねはで
つえがてへっても おなご おなご おなごだはで
んだやおらだきゃ さそりざのおなご
さそりのほすだきゃ じょぱりだほすで



美川憲一固有のスネ女キャラ?を決定的に印象付けた一曲。
NHK紅白歌合戦で前後7回も歌われたとか。
元々の詞はもっとラジカルな内容だった由。
津軽じょっばり(青森)、土佐いごっそう(高知)、肥後もっこす(熊本)などと、俗に日本三大頑固といわれる県民性…。
その裏には、その特性を男性並み以上に徹底する女性や、亭主がとても敵わない包容力のある、大人で利発でしっかり者の連れあいの存在が前提とされているに違いないと若いころから考えています。
究極的な例では、家族がありながら、人前で「敵が上陸してきたら、真っ先に切り込んでやる!」などという発言・発想は、実は「うちの母ちゃんはとってもしっかり者で、自分は頼り切っている」という一種の自慢、裏を返せば「母ちゃんをとっても尊敬し愛している」という告白をしているようなもの、つまりは一種の「甘え」の美学?の発露なのではないかと思います。
この単純かつ純粋で独特な精神構造を背景に、明治の御一新から77年後、大戦により多くの犠牲者を出し、働き手を失ったご遺族が、ゼロファースト(もしくはマイナス)から再起した世代・国民に熱い感情を抱きます。
もうじき無条件降伏から77年後がやってきますが、果たしてどんな歴史が待っているのでしょうか?
ヒートルズ、ビーチ・ボーイズ、ベンチャーズ、若大将、GS、フォークル、フォークなど、いわゆる洋楽(風)に夢中になっていた思春期・青春でしたが、この第二人生では結局、歌謡曲全般の「歌は世につれ世は歌につれ」を無意識に考察し、反芻し、味わっているような気がします。
「けやぐの歌集」未収録。 

☆彡

テーマにフィットする画像が思い浮かばず、右往左往しているうちに、夏が過ぎてしまいそうです。
苦肉の策で、サソリの模型/メタリックナノパズル・超細密レーザーカットによるハイクオリティーメタルモデル・パーツをはずして、組み合わせれば立体オブジェのできあがり(パッケージ文のまま)・㈱テンヨー製/を組み立てようとしてみましたが、案の定寄る年波には勝てず、とても完成などおぼつかないまま、左前脚一個のみなんとかなったところで Give Up!
バックの学術書は「原色日本蜘蛛類大図鑑/八木沼健夫著/1960/保育社刊」、妻の嫁入り道具のひとつ。
サソリは広い意味では節足動物のくも類(蛛形類)に属しますが「日本には産しない。」と明記されていました。
本当のクモは「真正くも類」と呼ばれるようです。



サソリにはサソリのくらし蒼い月  蝉坊




《 関連ブログ 》
● けやぐ柳会「月刊けやぐ」電子版
会員の投句作品と互選句の掲示板。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0123
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川柳と音楽、映画フリークの独り言。
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