かぼちゃが年々高くなって年々小さくなって息子が社会人になって・・・
でもやっぱ今年もけっきょくジャック・オ・ランタンをつくった。
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何十年もやっている歳時記なんだから蝋燭の番をできるうちは続けていいとも思うが・・・
きっと、渋谷の馬鹿騒ぎがなんか嫌な感じなんだよなぁ・・・
たぶん。
故森毅氏の「ひとりで渡ればあぶなくない」というちくま文庫がある。
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内容の大半は、地頭が極めて優秀な人がその地頭をみょうちきりんな方向に使ってはあかんぜよであって、凡人凡夫が真に受けては人生ハードモードになってしまうようなの。要は、戦前のエリート教育を汎用できるとの勘違い。肝心の基本的お勉強に向いていないし全くできないのに意識だけが高くなるようなの。
一読で捨てようと思ったが、「こんぴゅーとぴあ国渡航記」というSFっぽい短編がなんだか気になって、とうとう30年も本棚にある。
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主人公の我輩が観光で入国した国は、CPという全能の神的コンピュータが人々の全ての安全を保障している。なんか体調がおかしいと医者に行く前にそんな兆候を自覚する前にCPが察知して医療処理応答が返ってくる。ほどに至れり尽くせりの国。
人と交わらずとも、人と交わることで生じる様々な齟齬に様々に感情をかき乱されずとも、CPとの対話だけで生活できる国。
人はすっかり引篭もって満足していたが、それは不健全だからとのCPの指示でなんとか外出しようと努力している。
でも人と交わるのが恐ろしくて、オレンジ色のカプセルに篭ってヨレヨレと歩いている。ご丁寧にCPは気分のハレまでつくってくれる。
かといって、CPにはなん等の意志は無く、あくまでも人の健康で健全な人生のために存在する。
結局は悲劇的喜劇的結末になるのであるが。
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30年たって読み返してみると、ドキッとする。
森氏はスマホ普及前に亡くなっておられるし、どこまでどういう意図でこの短編を書かれたかは不明であるが。。
今日も通勤のバスの中では、乗客の大半がスマホしかみていない。
個人経営もちろん大手でも実店舗はアマゾンに脅かされている。。
帰宅して玄関に入ると自動的に健康診断するシステムも本格的実用化がもうきている。。。
そして、渋谷の異様なまでのハロウィン馬鹿騒ぎ。。。。
無邪気に息子の喜ぶ顔が嬉しかったハロウィンが、きっと遠くなってしまったんだろうなぁ・・・
私のハロウィンは。
それでも、蝋燭の炎を眺めていると、こころ安らぐ。。
ま。
今年も、ハッピーハロウィン!(^^)!
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