東京都現代美術館。
「あ、共感とかじゃなくて。」。
会期は7月15日~11月5日。
参加アーティストは、有川滋男・山本麻紀子・渡辺篤・武田力・中島伽耶子の5名。
SNSの「いいね!」や、おしゃべりの中の「わかる~~~」など、日常にのコミュニケーションにあふれる「共感」。
相手の立場に立って考える優しさや思いやりは共感する力から生まれるともいわれているらしい。
でも、そう、気が付いている。
共感したふりされたふりに振り回され、つながっているようで実は孤独ということに。
あえて、「あ、共感とかじゃなくて。」と共感を避けることをひとつの方法として、作品を通して目の前にいない人について考え理解してみる試みを提案する。
共感しないことは相手を嫌うことではなく、新しい視点を手に入れてそこから対話するチャンスととらえる。
有川滋男。
謎の仕事をしている人について空想しています。という。
山本麻紀子。
落とし物や植物の挿し木を通して、巨人の世界を知ろうとしています。という。
渡辺篤(アイムヒアプロジェクト)。
同じ月を見ているけど会えない人を思い、その人の孤独を想像しています。という。
武田力。
誰かが使った教科書をみて、本当はどんな世界が作れるのかを考えます。
中島伽耶子。
壁の向こう側の人と対話できるのかを試みています。という。
難解と共感を避けることは違う気もするけど。そのわりには静止画も動画も撮影可の展示だったんだよな。
とかとか思いながら会場を出た。
・・・
Instagramの日本語アカウントが開設されてからそろそろ10年になるのか。
HPからブログへ。ブログからFacebookやTwitterやInstagramへ。
FacebookやTwitterやInstagramからTikTokやThreadsへ。
印刷文化は500年続いた。もう少し続くだろう。
このSNS文化みたいなのはどうなるんだろう。
発信することをやめることができる日が来るとは今のところ思えないけど。
超然としたふりしながら色々と振り回され続けるような気がするけど。
だけど、もう次の展開になってる気もする。
アーティストたちの感性はどこか鋭い。