みなとみらい線・新高島駅からBankART Stationへ。
加藤巧×山脇竹生「光を練り合わせるー絵画と科学の対話から」開催中。
会期は1月18日~2月9日。
美術家・加藤巧(1984~)は愛知県生まれ。岐阜県在住。
14・15世紀の画家、チェン・ニーノ・チェンニーニの「ll Libro dell'Arte」の研究を起点とし、現代につながる材料 / メディウム史を紐解きながら絵画材料研究と絵画制作を平行しているという。
研究者・山脇竹生(1991~)は静岡県生まれ。神奈川県在住。(株)資生堂ブランド価値研究開発研究所所属。化粧品原料開発に携わったのちに、美術大学を経て絵画制作で使われる技法に着目し、塗布法分類の研究、化粧品原料の絵画表現への応用研究を実施。
様々な場面でスペシャリストが求められ極限にまで分業化が進む時代。
加藤と山脇は、そこを「分けられたもの」ばかりに頼っていると失われてしまう大事が視点があるように思うという。
画家といえども、今は画材をつくる側と描く側が分化し、画家は色を組み合わせることはしても絵の具そのものをつくることがなくなった。
古今の材料を検討しながら作品制作をする加藤と化粧品で使われる色材を研究する山脇が協力して、かつての画家の工房のように材料への理解を進めながら、細分化されすぎた断片を結びつけていくことを試みる、という。
手作りという言葉が相応しいかどうかはわからないけど、既製品ではない絵の具を使用した加藤の作品。
物心ついたころからキャッシュレスが当たり前に育ち小学生から投資を学ぶ時代。
それが今後どう転がっていくのかはわからない。
ただ、現実の衣食住は、炎天下だろうが極寒だろうが、頭と身体を連係させて使わなければ生産することはできない。
さて。
このBankART Stationも今年度いっぱいでBankART1929による運営が終了する。
来年度からはどんな風に展開していくんだろ?