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人間誕生 ・・・ 2.死刑囚の人間革命

2011-02-22 04:09:28 | Weblog
  白き花つけねばならぬ被害者の子に

  詫びたりず悔をふかめし       (再掲)

                    島 秋人


島 秋人は 26歳のとき

窮乏の極 二千円の金がほしくて農家に押し入って

  彼を妨害したその家の主婦を殺した。


彼は 死刑囚として刑務所に収容されたが

  ・・・ やがて 彼に人間革命が起こる。


彼の殺した主婦に子どもがあって

  その子は 今日はかわいそうにも白い花をつけねばならないのだ。

その子に白い花をつけさせるようにしたのは ・・・ だれか。

ここに思いを致すとき 彼の胸ははげしく痛んだ。



彼は 引き揚げ者の子で 敗戦後の郷里での生活は苦しく

  母は結核で斃(たお)れ

自分は低能児と呼ばれて 学校でも相手にされなかったのだ。


彼が盗みを働き 揚げ句の果て 人を殺したとしても

それは社会が悪い 政治が悪いと

  責任を転嫁しようと思えばじゅうぶんできるだけの環境にあった。



初めは彼自身もそう思いこみ

  またそのように主張もしたのではないか。


その彼に人間革命が起こったのだ。

彼は 真実の自己に目覚めたのだ。

煩悩の赴(おもむ)くままに暴走したおのれの自我を懺悔した。


被害者の子の悲しみ 寂しさを身しみて感じられる自己が

  ・・・ 誕生したのである。




* 2010.11  東ブータンで





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