上の画像は、明治26年に作成された金波楼を紹介するポスターです。
現在のパンフレットのようなものでしょうか。
ポスターに描かれた建物は、当時流行していた擬洋風建築の初代金波楼の本邸と、3つの別邸です。
この建物の特徴は、
昔ながらの土間玄関、
腰掛けられる高さの式台と畳の取次、
海側に設けたベランダのある客室、
波打ち際ににあずまや風の桟敷席が、食事席として用意されている
などです。
ポスターには、板敷の渡り廊下を歩いて料理を運ぶ宿の人の姿も描かれています。
食事処は潮騒に包まれて、さぞ風情があったでしょうね。
この建物は、日本家屋の寛ぎとともに、海の風情やエネルギーを全身に浴びることのできる空間となっておりました。
ポスターには「海水浴」と書かれていますが、この当時の海水浴は温泉療養と近い形態でしたので、現在のようなレジャーの雰囲気ではなかったようです。しかも波の激しいところが海水浴好適地ということですから、昔から当館近傍は荒波だったのですね。
こうした自然を大胆に取り込む建物構造が原因なのか、激しい海辺の環境に耐えられず、どうやら壊れてしまい、数年後の絵を見ると建物がすっかり変わってしまいました。2代目の建物からは、桟敷席もベランダもなくなってしまいました。
現在新しく建てている旅館は、初代の旅館建築が目指していた空間を120年振りに、平成の時代にアレンジして再現しようとするものです。
これまで3回にわたる建築経験を生かし、もう一度、創業時の建て方にチャレンジします。
再び、日本家屋の寛ぎとともに、海の風情やエネルギーを全身に浴びることのできる空間を目指します。
歓楽型旅行の時代を経て、
自然の中で保養する宿が1世紀ぶりに帰ってきます。
現在のパンフレットのようなものでしょうか。
ポスターに描かれた建物は、当時流行していた擬洋風建築の初代金波楼の本邸と、3つの別邸です。
この建物の特徴は、
昔ながらの土間玄関、
腰掛けられる高さの式台と畳の取次、
海側に設けたベランダのある客室、
波打ち際ににあずまや風の桟敷席が、食事席として用意されている
などです。
ポスターには、板敷の渡り廊下を歩いて料理を運ぶ宿の人の姿も描かれています。
食事処は潮騒に包まれて、さぞ風情があったでしょうね。
この建物は、日本家屋の寛ぎとともに、海の風情やエネルギーを全身に浴びることのできる空間となっておりました。
ポスターには「海水浴」と書かれていますが、この当時の海水浴は温泉療養と近い形態でしたので、現在のようなレジャーの雰囲気ではなかったようです。しかも波の激しいところが海水浴好適地ということですから、昔から当館近傍は荒波だったのですね。
こうした自然を大胆に取り込む建物構造が原因なのか、激しい海辺の環境に耐えられず、どうやら壊れてしまい、数年後の絵を見ると建物がすっかり変わってしまいました。2代目の建物からは、桟敷席もベランダもなくなってしまいました。
現在新しく建てている旅館は、初代の旅館建築が目指していた空間を120年振りに、平成の時代にアレンジして再現しようとするものです。
これまで3回にわたる建築経験を生かし、もう一度、創業時の建て方にチャレンジします。
再び、日本家屋の寛ぎとともに、海の風情やエネルギーを全身に浴びることのできる空間を目指します。
歓楽型旅行の時代を経て、
自然の中で保養する宿が1世紀ぶりに帰ってきます。