私は、『中小企業再生プログラム(旧、経営再建プログラム)』1の最初の「初回問診」で経営危機に陥っている会社の多くで粉飾を見つけます。
再建プログラムに着手させて頂く条件の一つは、この機会に思い切って正直に、粉飾をやめてもらうことです。
この時、即時に「はい、わかりました。」という経営者は稀です。
特に建設業関連には経営審査事項という制度があり、入札に大きく影響してきます。
一般の在庫に当たる未成工事支出金に下駄を履かすなどして赤字を黒字にしています。「あなたの言うとおりにしたら、入札に参加できなくなって倒産してしまう」
と抗います。
彼らの会社の決算を手伝い、アドバイスする立場にある税理士さんのなかにもまだこれを幇助している方が多くおられるのも問題です。
厳しすぎるかわかりませんが、粉飾を表に出して、その会社が倒産するのであれば、それはそれでしかたのないことだと思っています。こんな方法で会社が生きながらえるほうがおかしいのです。
粉飾は犯罪です。また麻薬のように一度手を付けると、そこからぬけ出すのは至難の業です。
倒産でもしないかぎり、この不義は次の代まで引き継いでしまうのが現実です。そんな企業に関わっている従業員さんがかわいそうです。
ではなぜそんな粉飾に手を染めてしまうんでしょうか。
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