独Arerosoft社製STEAMゲーム、citybusmanager上の仮想世界に存在する大和市とその周辺地域で営業するバス会社「大和シティバス」
今回、バスと公共交通の将来を考える情報誌「バスジャーナル」の取材を受け4月号に記事掲載されました。本誌はみなさんの世界では発売されていないようなので、こちらで記事内容を紹介します。
*******************************************************************
神奈川県県央部、大和市に本拠を置き大和市とその周辺に路線網を持つ新興事業者「大和シティバス」に迫った。
Day220現在で82路線1123㎞の路線網を誇り、1日およそ33万人の乗客が利用し、全車両の1日の走行距離の合計は1日約50300㎞となっている。

車両基地は大和市下鶴間2丁目の鶴間車庫がメイン車両基地、他に操車場として藤沢市下土棚に長後車庫、横浜市旭区上白根に旭車庫を擁している。
車両に関しては現在合計で224両を擁している。内訳は下図を参照されたい。

従業員658名で内訳は鶴間車庫578名(運転手398名・整備士39名・清掃員39名・サービス従業員37名・改札員62名・研究者3名) 長後車庫58名(運転手のみ) 旭車庫22名(運転手のみ)の大所帯である。
なお長後車庫・旭車庫では車両の清掃や軽整備は外部業者に外注している。
車両について同社の特徴として幅広いメーカー・形式の車両を導入していることが上げられる。これはメーカーリコールが発生した際に運行に影響を与えない為、またメーカーの長期使用試験に協力しているためである。一方で車種が多様なことで整備の苦労も多いがサードパーティー製の部品を使用するなど共通化も進めている。

現時点での最新鋭車両のYM-FB15(219-1)号車
Trident ALX12m Euro3 HKspec 定員131名
香港シティバス塗装
社名の大和シティバスは大阪シティバスのパクりだと評されることがあるが、そうではなく、香港シティバスのオマージュであるとのこと(同社代表談)
運用については車両の有効活用の為に小型車使用路線を除いた多くの路線ではシフトに対して路線を固定せずに一つの行路の中で複数の路線を渡り歩く形で組まれている。また車両運用確定の効率化を図るために、最近ではある程度ダイヤ対して車両を固定している。
連接バスについては、鶴間大和西回り・東回り線、および鶴間大和桜が丘線で運用されている他、一部間合い運用で他の路線でも運用されている。
2階建バスに関しては収容力が多く特に道路環境上連接バスが使用できない路線で輸送力車両となっているが、乗降時間が長くなることから、導入数に限りがあるのがネックとなっている。
運用としては混雑路線・混雑便を含む行路で優先的に使用されている他に、後述する終夜路線では長距離乗車および着席数を考慮して極力2階建てバスを使用する運用が組まれている。
ファンに注目される他事業者からの移籍車両(中古車両)は会社発足時を支えた存在だが、走行距離調整観点から、現在では連接車・2階建車以外の中古車両は終日運用および土曜・日曜の運用は極めて少なくラッシュ屋、予備車的存在となっており特に土曜・日曜は出会うのが難しくなっている。

Urbino12(中央YM-H103)
「YM-G196」「YM-D101(76-1)」「YM-H103(79-2)」「YM-O196(88-1)」の4両(全車中古車両)が所属しているが現状全車予備車となっている。
路線に関しては大和駅・鶴間駅をターミナルとし南林間駅(西口)・市役所(大和市役所)をサブターミナルと各方面に伸びる路線形態がメインで、その他長後車庫・旭車庫周辺でも路線を展開している。
終夜運行も行っており、「中央林間駅~湘南台駅」「本厚木駅~鶴ヶ峰駅」のそれぞれ両方向の便が、深夜0時30分・2時0分(日曜夜は運休)・3時40分・5時0分に大和駅で相互接続を取り4方向に同時発車するのは特筆する点となっている。なおこれらの路線の鶴間車庫への入出庫として鶴間駅発着路線も終夜運行されている。早朝及び深夜帯の運行は今後も幹線格の路線を中心に拡充していく方針とのことだ。
依頼輸送(契約輸送)としては大和スタジアム、光綾公園球場、座間市民球場線を受託している。これらの路線では運賃は契約主が受け取り決まった額が大和シティバスに支払われるスキームとなっている。
綾瀬光綾公園球場線に関しては乗客数の伸び悩みにより経路を複数回変更し現在ではのろっと南線の混雑緩和を兼ねて、桜ヶ丘学習センター~代官4丁目間を経由する経路となっている。このため小型車限定運用となっている。

YM-111(volvo7900 Hybrid 10.6m) 定員67名
ほぼ大和スタジアム線専属で運用されている(他事業者からの譲渡車)

最初の自社発注車YM-111(YM-00から改番) Cito 定員38名
現在では光綾公園線で運用されている他は小型車路線の予備車となっている。
同社では交通安全運動にも力を入れており「信号のない横断歩道の歩行者優先」のイラストを複数の車両に入れている。

社会貢献事業として環境保護活動にも力を入れておりサメ・エイ類保護啓発目的でsave the sharkラッピングバスが鶴間車庫4両 長後車庫2両 旭車庫1両在籍している。
SK-BLA3(Volvo B9TL 定員103名)
なおDay67以降の導入車両は社番(導入日ー番号)が振られている
車両に関しては次回の車両編で詳しく取り上げたい。
乗務員確保に関しては福利厚生として食事の支給(他含め全勤務者)ががされている他、今後さらなる拡充に向けて賃上げも予定している。

乗務員の勤務スケジュールとしては、現状では1回のシフト時間は最長9時間・シフト間のインターバルは最短6時間となっているが、非番・公休日の確保及など働きやすさに重点を置いている。現状では鶴間車庫・長後車庫ともに多くが週当たり30時~40時間程度、最短で20時間前後~最長で45時間前後となっている。
乗降方法としては乗車券(紙券・アプリ・ICカード・クレジットカードタッチ決済)所持者はすべての扉から乗降可能、現金での飛び乗りに関しては最前部運転手横から乗車し運賃箱で乗車券を発券を受ける形となる(降車はすべてのドアから)
いずれの場合も乗車時・下車時2回のタッチ(IC・QRコードの認証)が必要となっている。
乗車券の種類として短距離券・通常1回券・1日・7日券が発売されている。
大和駅・鶴間駅バスターミナル及び一部バス停では乗車前改札を行っている。また車内では抜き打ちで改札員が車内改札を行い不正乗車には罰金を徴収している。終夜便では改札員の添乗が多く社内秩序維持にも一躍かっている。
同社代表によれば、今後の計画としては各路線の輸送力の増強として今後も増発を行うこと、また主要課題としては狭隘経路のため小型車限定運用(9m以下)となっている、「のろっと北各路線(下村・下鶴・南林間臨時・下鶴間臨時)」「のろっと南」「やまとん深見」「やまとん相模大塚」の大和市内各路線に関して混雑が激しく積み残しが恒常化している点があるという。
これらの小型車限定路線は道路事情からこれ以上の増発も難しいため、周辺で大型車で運行できる路線の増発・新設を行い乗客を分散させる方策を取るしかないのが実情であるとのこと。
新規路線としては自治体等からの路線開設要求もあることから、綾瀬・海老名・厚木市内の路線開設、また今後の営業エリア拡大として西方向(鶴ヶ峰・中山以南)及び東方向(横浜市港北エリア等)を視野に入れているが、鶴間車庫から遠いエリアの新路線開設は回送距離が長く不効率になるため、操車場の開設が必要になることからすぐには対応出来ない。
短期的には先日開設したばかりの旭車庫の路線拡充(中山駅及び二俣川駅発着)を検討・調整しているところとのことで今後に期待したい。

鶴間車庫では先ほど区画整理等で3度目の車庫用地拡張が行われ(周辺の用地事情等からこれが最後)まだまだ増車余地はあるとのこと。
また根本的問題として運行管理システムのスペックが低く作業性が悪いことに加え広範囲のエリア拡大にシステムが付いていけるかどうかという不安もある状態で、運行システム端末の更新も課題となっているが莫大な予算が必要となるため着手の見通しが立っていない状態となっているそうだ。
次回車両編
*********
なおこの内容はゲームシステム上詳細が明らかになっていない部分(短距離チケットは何キロ以下なのか?や不正乗車の罰金額とか)もある他、運賃収受に関してや乗降時間などゲームシステムでは存在しないと思われる部分の脚色等もあります。
citybusmanagerについて前回の記事はこちら
2025/2/20 00:05(JST)