「浅間山明鏡止水」あさまやま めいきょうしすい

「源氏物語絵巻・21藤袴」~写真と短歌で綴る世界文化紀行

「源氏物語絵巻・21藤袴」~写真と短歌で綴る世界文化紀行

24年1月7日日曜日NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まりました。そこで源氏物語や紫式部日記・紫式部集に興味を持ちました。それらには和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌と絵巻でブログ掲載をと思いつきました。返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠もうと思っています。そして源氏物語は絵巻もあります。平安時代から現在まで数多くの絵師が時代の華やかな景色を描いていますので合わせてご紹介したいと思っています。

源氏物語巻名歌・21藤袴

歌の背景

光源氏三十七歳。源氏の使者として、宮仕えの件で玉鬘を訪ねた夕霧は、玉鬘が実姉でないことを知り、夕霧らしい不器用さで口説き、蘭の花を御簾の中へ差し入れる。(藤袴は蘭の異名)

「同じ野の 露にやつるる 藤袴 あはれはかけよ かことばかりも」 夕霧

「尋ぬるに はるけき野辺の 露ならば 薄紫や かことならまし」 玉鬘

返歌

「フジバカマ 御簾の中に 差仕入し 歌を詠みかけ 思いやりこそ」

「縁薄き 薄紫の フジバカマ 思いも懸けぬ ことよせなくも」 

冷泉帝への宮仕えをするべきかどうか迷う玉鬘。女人たちが華を競う場に今更立ち入ってやっていけるだろうか、秋好中宮や弘徽殿女御の恨みを買いやしないか、かといってこのまま源氏の庇護のもとで暮らすのも悩ましい。内大臣は源氏に気遣って引き取ろうともしない。玉鬘の嘆息ばかりが漏れる日が続いた。大宮が亡くなったため、喪中の装いで夕霧が玉鬘のもとを訪ねてきた。これまで姉弟として接していたので、急に態度を変えるのもおかしかろうと、これまでどおり几帳(きちょう・間仕切りのカーテン)だけ隔てて会話をしている。夕霧は冷泉帝からの宮仕えに関する伝言を述べ終わると、フジバカマの花をそっと差し入れ、花を手に取ろうとした玉鬘の袖をぎゅっと掴んだ。和歌を詠んでかき口説く夕霧だったが、そんな不埒な真似を煩わしく感じた玉鬘は「気分が悪くなったので」と奥に引き籠ってしまう。こんな態度を取られるならば、なまじ気持ちを打ち明けない方が良かったと夕霧は後悔した。

参照

https://note.com/chousou_ann/n/n9141b03c805b

https://www.shikibunosato.com/f/hakubyo27

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