猪木
「こんな姿になっても、『猪木さん、あとは自分がやるんで大丈夫です!』なんてみんな言ってくれないんだよな。そういう意味では敵だらけ。でも敵がいるからこそ戦える。」
何か人間に対する深く慈しむ様な表情をしていた。
少し昔のマンガにはなるが、北斗の拳では、「強敵」と書いて「とも」と読む。
そんな事が頭の中に浮かんだ。
猪木にとっての人間愛は、敵も味方もなくて。ノーサイドなんだと思う。
敵がいるからこそ頑張れる。
それがなくなったと思えたから。
もしくは全てを慈しんでしまったがゆえに今世に区切りをつけたのかも知れない。