月初めになるとカレンダーをめくるのは私の役目。ああ、もう9月か。今年もあと4か月、1年ってあっという間よな。
よくよく見ていると。ああ、今年は11年前と同じ曜日並びなのか。違うのは23日が秋分の日じゃないぐらいか。
11年前、2009年の9月、母が亡くなった月。
あの年の9月は、19日(土)から23日の秋分の日まで5連休で、世間では「シルバーウィーク」とか騒がれていて。
世間の浮かれた雰囲気とは全く正反対で、19日に住んでいた東京を発ち、母が入院していた大阪の病院に直行した。
病室の母は、意識もあり起き上がってもいたけど話ができず。私を認識してくれていたかどうかはわからない。
そんな母の様子にショックを受けて、実家に泊まらせてもらっている間、ずっとメソメソメソメソ泣いていた。
結局、私は母と一言も会話をする事ができないまま。母は22日(火)の夜明け前に亡くなった。
当時勤めていた職場の上司に連絡をした時、忌引休暇が何日もらえるかを聞いたら、「2日間です」と言われ。
たった2日かよ…これだから小さい会社は…と思ったけど。母の葬儀は24日(木)に行われ、25日(金)に私は東京に戻った。
たった2日間の忌引休暇でも私が不便をしないように、母が私の事を思って自分の死期を計算したんじゃないのか。
そんな不謹慎な事すら考えてしまうほど。5連休と2日間の休暇を使うだけで会社の業務に支障をきたす事なく、母との別れを終えた。
その後しばらくは、母の事を思うたびに毎日毎日メソメソ。こんなに辛くて悲しい事を乗り越えられるのかと不安だったけど。
良くも悪くも、時間が忘れさせてくれるもので。こうして穏やかに、でも未だに涙ぐみながら、11年前の事を思い出している。
この先もずっと、9月1日が火曜日で始まるたびに、私は2009年の9月を思い出して、メソメソするんだろうなぁ。
そんな事を考えながら、めくったカレンダーを眺める9月初日でした。